株式会社アシスト様

”SaaS製品の新規開発にあたり、クラウド基盤の構築と運用はサーバーワークスにアウトソースしました”

アシスト 情報基盤事業部 ビジネス推進部 杉乃敏也様、同部 eForm推進課 門岡貴嗣様、荻原克行様にサーバーワークスにクラウド基盤の構築と運用を依頼した経緯とその効果について詳しく聞きました。

株式会社アシスト

http://www.ashisuto.co.jp/
パッケージソフトウェアのインテグレーション企業。日本にパッケージソフトウェアという形態を紹介した草分け的存在。設立1972年。年商228億円、社員数870名(※ いずれも本事例制作時に公表されている数値)。「めげない、逃げない、あまり儲けない」というユニークな経営方針を打ち出しています。

導入サービス

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クラウド基盤の構築・運用を依頼

アシストがサーバーワークスに依頼した業務の内容を教えてください。

アシストは、電子フォームシステム『 e.Form 』のSaaS版を開発するにあたり、サーバーワークスに「AWSクラウド基盤の構築、運用」を依頼しました。概要は次のとおりです。

■クラウド基盤「構築」の依頼内容

「e.Formのクラウド基盤をAWS(Amazon Web Services)を使って構築すること」を依頼

e.Form SaaS版の企画、開発、販売の分担は次のとおり

「サービス全体」の企画、設計、販売 アシスト
「クラウド基盤」の構築、運用 サーバーワークス
「アプリケーション」の設計、開発 e.Formの開発元である韓国I-ON COMMUNICATIONS

■構築スケジュール

2015年10月初旬 着手
2015年11月初旬 基盤はおおむね完成。アプリケーション開発が可能な状態に
2015年11月25日 e.Form SaaS版をリリース
それ以後 クラウド基盤の運用

■クラウド基盤「運用」の依頼内容

e.Formクラウド基盤の24時間監視、安定稼働

サーバーワークスの運用専門の関連会社「Sky365」による「24時間365日の監視、障害対応」という体制

「アウトソース」を選んだ理由

アシストが、クラウド基盤の構築・運用をアウトソースすることに決めた経緯を教えてください。

e.Formはもともとオンプレミス製品でしたが、お客様からSaaS化の要望が多く出てきたことを受けて、SaaS版をリリースすることに決めました。

SaaS版を開発・提供するには「クラウド基盤」を確保する必要がありますが、そのプラットフォームとしては実績と使いやすさに優れているAWSを使うことですんなり決定しました。

次に考えるべきはAWSの構築、運用を「自社でやるか」「専門会社にアウトソースするか」ですが、これについても「アウトソースする」という方針で、部門内の総意がまとまりました。

「アウトソース」を選んだ理由は「自分たちに十分な経験とノウハウがない」「自分たちの中核業務であるe.Formの販売・サポートに専念したい」ということの2点です。

第一の理由、「経験とノウハウ」ですが、今回はアシストがお客様に販売、提供するサービスの基盤を構築・運用するわけですから、提供開始日(〆切)に確実に間に合わせ、その後もサービスを安定提供するためにも、その時点でAWSの知見、経験を持たない私たちが試行錯誤するよりは、経験豊かなプロに任せる方が適切だと考えました。

第二の理由「自分たちの中核業務であるe.Formの販売・サポートに専念したい」ですが、今回のプロジェクトでアシストが担うのは、大きくは「商品の企画・設計・販売」、つまり「お客様のお困りごとの調査、ヒアリング」、「サービス全体の構想、企画・設計」、「お客様への提案、ご案内」など「対お客様の業務」となります。

一方「クラウド基盤の構築・運用」のようにテクニカルな領域は、重要ではあっても、お客様と直接接する部分ではないので、アシストの中核業務ではありません。ということは専門家にアウトソースするのが適切ということになります。

以上、「クラウド基盤の構築・運用は外注する」という方針が決定したので続いてアウトソース先の選定を開始。サーバーワークスを含む数社が候補となりました。

アウトソース先に求めた要件

候補会社を検討したときの比較基準(くらべる時の目のつけどころ)を教えてください。

e.Form SaaS版のクラウド基盤の構築・運用をアウトソースする企業を決定するにあたり、アシストとして求めた要件は次のとおりです。

1. 運用をフルマネージドで依頼できること
(=「まる任せ」できること)
2. 運用仕様が網羅的に事前提示されること
(=場当たり的な対処ではなく、生じうる問題を事前に見越せていること)
3. 24時間監視が可能であること
(=その「体制」があること)
4. 提案書の内容が「こちらの意を汲んだ形式、内容」になっていること
5. 長期的な関係構築が可能であること
(=話が通じる相手であること)

インフラのことは忘れたい

要件1.「運用をフルマネージドで依頼できること」とは具体的には。

クラウド基盤運用のアウトソース先に私たちが期待することは、「基盤を安定稼働させること」、「障害発生時には的確・迅速に対応し、サービスの運営に支障を及ぼさないこと」「そもそも、そうした障害が発生しないよう、障害は『予兆』の段階で事前解消すること」です。

いま述べたことは、もっと直裁には「基盤の運用は外注会社に丸任せできる」「アシスト側は、ふだんは基盤のことを忘れることができる」とも表現できます。基盤とはすなわちインフラですから、電力や水道と同様に、その安定稼働は「当たり前の前提」と見なしたいわけです。

今回の候補企業の中には「基盤での障害が発生した場合、その発生事実は速やかに伝えるが、その後の対処についてはアシスト側でオペレーション手順を考えてほしい」と求める企業もありましたが、そのようにこちらの負荷が高いのでは、「基盤(インフラ)のアウトソース」といえません。

一方、サーバーワークスは障害発生時の復旧手順も含め、すべてフルマネージドで丸任せが可能であり、インフラのアウトソース先として信頼感がありました。

約束が事前提示され、その約束が確実に履行されること

要件2.「運用仕様が網羅的に事前提示されること」とは。

一般に仕事では「期待以上の働きをする」のは素晴らしいことだとされますが、ことシステムの、特に基盤の運用業務では、期待以上というのは良いこととはいえません。

というのも、もし運用業務で、「ここまで対応してくれるとは思わなかった。想定外のサプライズ!」となった場合、それは運用会社が「その事象の発生を事前に想定できていなかった」ことを意味しており、単に「見込みが甘い」「事前アセスメントが不十分」ということになるからです。

運用を委託する会社には、「起こりうる事象を入念に事前想定すること」「事象の発生時には、事前に約束したサービスレベルを満たすよう、正確に対処してくれること」、つまり「最初に約束をしたことを、約束通りに実行してくれる」というあり方を求めました。運用サービスにサプライズは不要です。

24時間監視の「体制」は?

要件3.「24時間監視が可能であること」とは。

SaaSサービスは24時間稼働が前提となります。したがって基盤の監視も24時間・365日ベースで行われることが必要です。運用のアウトソース会社には、24時間常時監視を実現するための「体制」を備えていることを求めました。

提案書を最重視した

要件4.「提案書の内容が「こちらの意を汲んだ内容」になっているかどうか」とは。

アシストでは、ある程度長期的につきあう外注会社を選ぶとき、その会社の年商や規模など表面スペックよりも、またホームページやパンフレット上の宣伝文句よりも、最初に出される「提案書の内容」を最も重視します。

外注企業に提案書を求めるときは、それに先立ち、「アシストが今回やりたいこと、これから計画していること」について、できるだけ情報開示することにしています。その私たちから見て良いと思える提案書は、こちらが開示した情報をよく読み込み、その意図・内容を理解して、それに対応するような構成、内容で書かれたものです。

一方、良くないと思うのはその逆で、こちらが開示した内容を汲み取った気配はなく、どの会社にでも出せるような標準的な提案書、いや、提案書とは名ばかりのパンフレットと大差ない内容のものが提出されてくると、「この会社とはつきあえないな…」と感じてしまいます。

弊社は顧客にソリューションを提供する会社であり、ふだんは「提案書をお客様に出す側」の仕事をしています。それだけに提案書にはこだわりがある。だから自分たちが外注会社を選ぶときも、まず自分たちの側に立った提案書かどうかを重視するのです。

話が通じることが重要

要件5.「長期的な関係構築が可能であること」

「長期的な関係構築が可能」というのは、つまり「話が通じる相手である」ということです。

e.Form SaaS版は、今後、お客様の要望に合わせて改善を積み重ねていくことになります。クラウド基盤についても、それに対応して調整、変更を求めることがありえますが、外注会社には、その際スムーズに的確に対応してほしいわけです。

要件4で求めた「提案書がこちらの意を汲んでいること」も、結局はこの「長期的な関係が構築できるかどうか」を見分けるための要件といえます。

以上の5要件を基準に、各社を比較検討したところ、サーバーワークスが提供サービスも提案書の内容も、相対的に最も優れていたので、採用することに決めました。

その後サーバーワークスは、10月に基盤設計を始めて1ヶ月後の11月初頭には、AWSをアプリケーション開発可能な状態にして引き渡してくれました。そしてe.Formは予定通り11月25日にリリース、その後もクラウド基盤は安定して稼働しております。サーバーワークスはすべて当初の期待した通りのサービスレベルをデリバリーしてくれています。

先輩ユーザーからのアドバイス

現在クラウド基盤のアウトソースを検討している企業に向けて「先輩ユーザーからのアドバイス」などあればお聞かせください。

要件のところで述べたことの繰り返しになりますが、クラウド基盤の構築・運用を委託する企業とは、「お客様に提供するサービスの根底を担ってもらう会社」であり、また「ある程度、長期的なつきあいをする会社」でもあるので、業務の進行をスムーズにするためにも、相手が単なる技術提供会社ではなく、こちらのビジネス課題・要件をよく理解できる会社、話がよく通じる会社であるかどうかは、よく見極めることが重要だと思います。

今後の期待

サーバーワークスへの今後の期待をお聞かせください。

アシストでは、e.Formを、よりお客様に役立つサービスに育てられるよう引き続きサービスの改善、拡張を重ねていく所存です。サーバーワークスには、それら弊社の取り組みを、AWSクラウド基盤に関する優れた技術とサポートの継続提供を通じて後方支援していただくことを希望します。今後ともよろしくお願いします。

構成図

e.Formについて

e.Formは、タブレット端末を利用した電子フォームシステムです。紙の書式をそのままタブレットに表現するための独自技術はすでに特許を取得。ペーパーレス化、手書き文字のシステム転記の根絶、紙書類の紛失・盗難に伴う情報漏洩リスクの低減など、「紙」業務が持つ様々な問題を解決します。 ※ e.Form 製品紹介ページはこちら。

取材制作:株式会社カスタマワイズ
事例公開日:2016年2月25日
※所属組織、業務内容、写真、インタビュー内容は取材当時のものです。


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