株式会社NTTスマイルエナジー様

株式会社NTTスマイルエナジー様
2018.02.22 掲載

"DBや仮想サーバーのAWSへの移行などで手厚いサポートをいただきました。そのお陰で、これまで抱えていた多くの課題を解消出来たほか、社内の技術力アップにも繋げる事が出来ました。"

太陽光発電の遠隔監視サービス「エコめがね」を展開しているNTTスマイルエナジーでは、プライベートクラウド上に構築したDBや仮想サーバーをAWSに移行すると共に、新サービスのIoT基盤の構築にもAWSを利用。その導入サポートを、サーバーワークスが行いました。そこで技術システム開発部の林田 悠基氏、鷲塚 仁氏、田中 雄祐氏の3名に、AWS導入やサーバーワークスへ依頼した経緯、評価、導入のメリットなどについて詳しく伺いました。

株式会社NTTスマイルエナジー様

株式会社NTTスマイルエナジー様

NTTスマイルエナジーは、通信会社である西日本電信電話株式会社(NTT西日本)と、センサー系の技術を持つオムロン株式会社の共同出資により2011年6月に設立。エネルギーを持続可能でインタラクティブなものに変革することで、笑顔で安心して暮らせるより良い社会をつくりあげる事を理念に、通信とセンサーの技術を融合させた太陽光発電の遠隔監視サービス「エコめがね」の提供と、それに付随する電気の買取などの様々なサービスを展開しています。
http://nttse.com/株式会社NTTスマイルエナジー様

※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。
数字の一部は概数、およその数で記述しています。

DBを含めたシステム全体の約1/3をAWSにて運用

NTTスマイルエナジーにおけるAWSの利用状況について教えてください。

2017年の2月頃から段階的に、DB、仮想サーバーをAWSに移行したり、AWSでIoT基盤を構築したりしました。
今では、システム全体の約1/3程度がAWSになっています。

case_nttse_img1.jpg

株式会社NTTスマイルエナジー技術システム開発部 林田 悠基氏

AWSの利用履歴
・2016年10月〜 S3、EC2を使って一部機能をAWS上に構築、運用
・2017年2月~ オンプレミスのMS SQL 2008 R2 EEをAWS Auroraへ移行
・2017年4月~ CloudEndureを使って仮想サーバーを丸ごとAWSへ移行
・2017年6月~ サーバーレス構成でIoT基盤構築

AWSのサービスで言えば、Auroraや、それにレプリケーションするDMS、EC2、ELB、RDS、S3、DynamoDB、API Gateway、Lambda、SQSと、多くのサービスを利用しています。

とは言え、現在はまだ、主要な部分は創業時から使っているプライベートクラウドに構築した仮想サーバーを利用しており、AWS利用部分はそれらのシステムの一部を切り出した形です。

ただ、直近に立ち上げた新しいサービスでは、IoT基盤システムをすべてAWSで構築しましたし、今後は、AWSの更なる活用による既存クラウド環境とのハイブリッド構成を推進し、更なる開発スピードの向上を目指しています。

既存サーバーの様々な課題を解決するべくAWSを採用

AWSを利用するに至った経緯をお聞かせください。

当社では、プライベートクラウド上に自前で構築したDBを利用していたのですが、システム面も含めて、以下のような課題を抱えていました。

●既存のサーバー利用時に抱えていた課題

・サービスやシステムの不具合が頻発
・DBのディスク容量に柔軟性がない
・処理パフォーマンスの問題が顕在化
・インフラ運用コストが高い
・ソフトウェアのライセンスコストが高い
・開発に時間がかかる
・シングル構成で冗長化されていない

case_nttse_img2.jpg

株式会社NTTスマイルエナジー技術システム開発部 鷲塚 仁氏

こうした課題を常になんとかしたいと考えていましたが、様々な工夫を凝らしてみても軽微な改修や部分的な見直ししか実現できておらず、コストや性能に関して抜本的な改善には至りませんでした。

特に大きな不満はシステムに不具合が多い事でした。頻繁にシステムエラーが発生していたため、土日や夜間でも対応に掛かりっきりになっていた時もありました。

そんな中、どうにか現状を改善できないかと考えていたところ、AWSの存在を知りました。これが2015年12月頃のことです。

その後、2016年6月に「AWS Summit TOKYO 2016」というイベントに参加し、登壇されていたサーバーワークスの大石代表のお話を伺い、AWSへのシステム移行を具体的に意識するようになりました。

しかし、すぐに「AWSへ移行しよう」と具体的な検討を始めようとしても、社内にはまだAWSそのものついて詳しい者が一人もいませんでした。
そんな状況で経営陣を説得する事も難しいだろうと思い、まずはAWSの習熟度やスキルのアップと実績作りのために、社内でAWSを触ってみることにしました。小規模な企画を立ち上げ、EC2やS3、VPC、ELBを使ったシステムを構築しました。
こうして、着実に実績を積み、実績をこまめに経営陣に報告することで、社内でもAWSをもっと活用すべきという機運を高めることができ、DB移行などの大がかりな企画を提案した際にも、大きな反対もなく、すんなりと企画を通すことができました。

ただ、自社だけでAWSを触っていても、トライ&エラーでしか分からない事が多く、自分達だけでAWSの基盤を整備することは難しいと感じていました。

サーバーワークスを選んだ決め手は企業規模とレスポンスの良さ

AWSへの移行を決めた後は、すぐにサーバーワークスをパートナーに選ばれたのでしょうか?

いいえ。最初は複数の会社に相談をさせていただき、弊社の目指したい方向性などのお話をさせていただきました。
その後、RFPを作成して公募を実施し、候補を何社かに絞らせていただいた中から、最終的にサーバーワークスさんにお願いすることとなりました。

case_nttse_img3.jpg

株式会社NTTスマイルエナジー技術システム開発部 田中 雄祐氏

多くの会社の中から、サーバーワークスを選んだ決め手はなんだったのでしょう?

企業規模とレスポンスの良さが決め手でした。

●企業規模

まず、当社とサーバーワークスさんとの企業規模が似ているという点に注目しました。実際、コミュニケーションをとる上では何も問題はありませんでしたし、今後、もし長くお付き合いをさせていただくとなった際は、同等の企業規模の会社とのほうが仕事をしやすいと思ったのがその理由です。

●レスポンスの良さ

次に、弊社が独自に構築・運用していたMSSQLのDBをAuroraに移行したいという、当社の無茶な要求に対して、ふたつ返事で「出来ます」と言ってくださったのも非常に大きかったですね。

というのも、既存システムで付き合いのある会社様はもちろん、AWSのパートナーを決める際にお話させていただいた他の会社様からは、DBの移行の話を伝えた際に、あまり前向きなお返事をいただけなかったのです。
「チャレンジングで面白そうですね」とは言っていただけましたが、実現性に不安を感じておられる回答も多く、最後は「本当にやるのですか?」と言われる事もあり、安心してお任せする事が出来ないと感じていました。

そんな中、サーバーワークスの小林さんからは非常に前向きなお返事をいただけたため、サーバーワークスさんにお任せしてみよう、と判断しました。

また、当社がNTT西日本とオムロンの共同出資会社という背景もあり、企業体としては結構特殊な面もあったのですが、サーバーワークスさんは、そんな当社の状況を理解してくださりながら、話を聞き、ご提案いただけたのもポイントでした。

手厚いサポートによるAWSへの移行はスムーズに進行

AWSへの移行を実際にやってみた感想はいかがでしたか?

いくつかトラブルはあったものの、全体としてはスムーズに移行を進める事が出来ました。

●DBの移行

DBの移行は、DBのエンジンを全く異なるものに変え、しかも日本では事例がほぼないという挑戦的な取り組みであること、初めて本格的にAWSのDBサービスに触れるという事もあり、技術面、設定面で把握できていなかった部分が多々あり、様々なトラブルが発生しました。
しかし、サーバーワークスさんの高い技術力に裏付けされた、素早く的確な対応により、5ヶ月という短い期間でDBの移行を終える事が出来ました。

どんなトラブルがあったのですか?

大きいものでは、ネットワーク回線とサーバーの設定でトラブルがありました。

ネットワーク回線に関しては、当初、専用線を引くことなく、インターネット回線を使ってDBの移行作業を行っていました。そのため、移行作業の途中でネットワーク接続が切れてしまうというトラブルが頻発しました。
そのせいで、1週間くらい掛けてデータの移行を進め、もうすぐ完了、という時に接続が切れてしまい、イチから作業をやり直す……という無駄な作業を何度もやることとなってしまいました。

サーバーの設定では、トランザクションログの取り扱いに関する設定に不備があり、移行作業中に本番システムが停止してしまい、お客様にご迷惑をおかけしてしまう障害を発生させてしまいました。

いずれも、状況をサーバーワークスさんに伝えて対応策を相談したところ、何度かのやり取りを経てすぐに原因を突き止めてくださり、的確な対処を実施する事が出来ました。

ちなみに5ヶ月という移行期間については、どのような印象をお持ちですか?

移行作業だけでなく、検証なども含めての期間ですので、かなり早い印象です。

DBのコアエンジンを変更し、なおかつ5年間掛けて貯めてきたデータを全てAWSに移動させる作業をたったの5ヶ月で終わらせることができたというのは、作業が終わった今になっても、凄い事だなと感じています。

DB.png

DB移行構成図

●仮想サーバーの移行

仮想サーバーの移行には、「CloudEndure」という外部ツールを使って行いました。この「CloudEndure」というツールは、簡単に現行の仮想サーバー環境を丸ごと、AWSのEC2に移行出来るというもので、とにかく操作が簡単で分かりやすいのが特徴です。

本件に関しては、あまりAWSのインフラに詳しくない社員に移行作業を担当してもらったのですが、このツールの操作が簡単だったお陰で、一人で移行完了までやりきる事が出来ました。

移行期間も2~3週間と短く済み、移行後も問題なく稼働してくれています。

もし「CloudEndure」がなければ、現行システムはV2Vが出来ない環境下でしたので、イチからサーバーを作り直さなければならず、AWSに詳しい社員が担当していたとしても2ヶ月程度は掛かっていたのではないでしょうか。

Cloud_Endure.png

CloudEndureによるサーバー移行構成図

●IoT基盤構築

仮想サーバーの移行時と同様、IoT基盤構築でも、AWSを学び始めて日が浅い社員が担当しました。そのため、最初の要件定義の段階では、センサーの種類やクラウドにアップロードするデータのイメージ、送信タイミングやサービスとして実現したいことを大まかに伝える事しか出来なかったのですが、サーバーワークスさんはそんな我々の意図を汲んで、しっかりした構成図を出して下さいました。

IoT.png

IoT基盤構築構成図

AWSに関して分からない事も多かったので色々と質問もさせていただきましたが、それに対する返信がとても早く、開発中はとても心強かったです。

プロジェクト全体の開発スピードも早く、新サービスながら約4ヶ月というかなり短い期間でリリースする事が出来ました。
過去にオンプレミス環境で同じような開発を行った時は丸1年ぐらい掛かっていましたので、この開発スピードはAWSならではであり、サーバーワークスさんのご支援あってのものと感じています。

苦労した点などはなかったのでしょうか?

正直なところ、ほとんどありませんでした。
強いて言うなら、アプリ開発の協力ベンダーさんが、オンプレミス環境下での開発しか経験なかったので、AWSの特性を理解いただくための摺り合わせに時間が掛かった事くらいでしょうか。

case_nttse_img4.jpg

AWSの導入によって得られたメリットとは

AWSを実際に利用してみて、元々オンプレミスやプライベートクラウドを利用時に感じていた課題、不満点はすべて解消出来ましたか?

はい。すべて解消することが出来ました。

逆にAWSに移行した事で出てきた不満点などはありますか?

現時点で不満は特にありません。ただ導入した当初は、オンプレにはないAWS独特の考え方に慣れておらず、運用面で戸惑う事はありました。

というのも、数字上のスペックはすべて使えるオンプレミスと違い、AWSは共有利用となるため、スペック上の性能をすべて使えない事も多いですし、時にはEC2などのサービスが落ちる事もあります。

ただ、そうした戸惑いは、AWSに慣れていく中で良い意味で「アバウトな部分も許容する」という考え方にシフトしていきました。
考え方が変わった事で、開発の手法も変わり、結果、開発のスピードが上がるという恩恵もありました。

case_nttse_img5-2.jpg

恩恵のお話が出たところで、AWSに移行して得られたメリットについてお教えください。

開発スピードがアップした事に加え、ビッグデータの活用がより進めやすくなった事、エンジニアの技術力と意識の向上に繋がった事の3つが、大きなメリットだと感じています。

●開発のスピードアップ

サーバー運用に関して、良い意味でアバウトな考え方を持てた事で、検証に掛ける時間を大幅に短縮出来るようになり、結果として、開発のスピードを向上させることができました。

オンプレミス環境では、状況に応じてスペックを変える事がほぼ出来ないため、例えば性能試験をどこまでやるかなどを、事前にかなり綿密に決めてから、細かく検証を実施していました。

ところが、AWSでは後からスペックを自由に変えられるため、テストに要する期間を大幅に短縮出来るようになったのです。
またその環境を作るだけでも、オンプレミスの時は、要件定義をして、ハードウェアを調達し、そこから環境を作って……となるため、2ヶ月程度は掛かっていました。その点、AWSならたった数日で環境を構築する事が出来てしまいます。

それだけでも、AWSに移行したメリットは十分にあると感じています。

●ビッグデータの活用が加速

当社には、5年を掛けて蓄積してきた膨大なデータがあるのですが、これを今までうまく活用出来ていませんでした。

お恥ずかしい話ですが、データを抽出することが簡単に出来るようなシステム構成になっていなかったからです。

データを抽出したい、と思っても、アプリケーションの処理の合間を見計らって、データ取得のクエリを実行し、1日に何件かずつデータを取る作業を繰り返す、という面倒な事を大真面目にやっていました。

それが今では、簡単にデータの抽出が出来るようになりました。今後は、そうして得たデータをどんどん活用していきたいと思っています。

●エンジニアの技術力と意識の向上

AWSを利用した事で、エンジニアの技術力と意識も大きく変わりました。

オンプレミスの環境下では、テストひとつをやるにしても、それなりの覚悟と期間、コストが必要でした。しかし、AWSでは検証環境が簡単に作れる事もあって、とりあえず試してみるという文化が形成されました。

今までは、「やってみたいよね」と社内で声が上がっても、影響などを考慮するとなかなか実際に手を出すところまではいかなかったのですが、AWSを利用するようになってからは、「どのサービスを使えば実現できるか」を弊社のエンジニアが一人一人前向きに、具体的な策を考えるようになり、実際に手を動かして確認するといったことも行うようになりました。

またAWSは従量課金制という事もあり、どうすればコストを低減出来るか、エンジニア自身で自発的に考えるようになり、コスト意識が高まった事も大きいですね。

これらの効果により、エンジニア一人一人の技術力が高まり、社内の開発部門に活気が出てきました。AWSに限らず、既存のサーバーの保守、改修もどんどん自分たちだけで出来るようになってきたのも良かった点です。

安心感のある技術力と的確な対応力がサーバーワークスの魅力

AWS同様、サーバーワークスとも約2年の付き合いとなりますが、どういう印象をお持ちですか?

我々のフワッとした要望や、大雑把な質問などにも、明確な答えを出していただけていますので、技術面では非常に安心感がありますし、対応力も高いという印象です。

当社のサービスは、少々変わっているものもありますので、サーバーワークスさんにとっては門外漢のものもあったと思うのです。しかし、そんな状況でもしっかりと答えを出してくださいますし、レスポンスも早いので、頼れる存在であると感じています。

case_nttse_img6.jpg

サーバーワークスさんはプロジェクトの管理ツールやチャットツールを駆使してプロジェクトを進めていらっしゃいます。きっとそれが返信のスピードに繋がっているのではないでしょうか。

ちなみに、そうしたサーバーワークスさんのツールの使い方が、我々にとっても革新的な取り組みだったので、弊社でもそのまま真似させてもらい、別のプロジェクトで同じようなプロジェクト進行を実施し、短期間かつ低コストでのサービス開発や内製開発の更なる推進を実現する事ができました。

今後の展望

今後のNTTスマイルエナジーのシステム開発における展望と、サーバーワークスに期待する事をお教えください。

当社のシステム開発部門は、今まではどちらかと言えば外注が主流で、自社でのエンジニアリングはあまり出来ていませんでした。
しかしAWSの導入によって、社内の技術力も上がってきましたので、今後は更なる内製化を進めていきたいと考えています。

システムの老朽化などもあるため、残りの2/3についても、ここ1〜2年の間でAWSへの移行も含めたシステム全体の構成見直しを行い、既存クラウドとAWSのハイブリッドクラウド構成の実現による、更なる事業の安定化・拡大に寄与したいと思っています。

case_nttse_img7.jpg

サーバーワークスさんには、そのためのアドバイザーとして、また良きパートナーとしてご支援いただけるとありがたいなと思っています。

また、既存システムの移行はもちろんの事、まったく新しいシステムの構築に関しても、なにかしらで関わっていただきたいとも考えています。

そのために、これまでは当社から相談を持ちかける事ばかりでしたが、今後はぜひサーバーワークスさんから「こんな事を一緒にやりましょう」という提案をいただけるような関係を築いていきたいですね。

ありがとうございました。

case_nttse_img8.jpg
  • 株式会社NTTスマイルエナジーのホームページ:http://nttse.com/株式会社NTTスマイルエナジー
  • 事例公開日 2018年02月22日
  • 取材制作:カスタマワイズ http://www.customerwise.jp/カスタマワイズ
  • 本記事に記載された会社名、サービス名、製品名等は該当する各社の登録商標です。
TOPへ
お問い合わせ

導入のご相談・お問い合わせはこちら