医薬品の枠に留まることなくお客さまに期待値以上の「驚き」と「喜び」を提供し続けているロート製薬。AWSをインフラとして選択した理由とは。
ロート製薬株式会社様
本社所在地: 〒544-8666 大阪市生野区巽西1-8-1
設立: 1949年9月15日
- ※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています。
目次
5年で約40%のコスト削減につながるものと試算
御社の事業(製品、サービス)内容を教えてください。
当社は、「よろこビックリ誓約会社」というコーポレートスローガンの下、アイケア、内服・機能性食品、スキンケアの3分野を中心としたOTC(一般用医薬品や化粧品)を製造・販売する製薬会社です。
どのようにAWSを御社システム(又は製品、サービス)の中に取り込みましたか? またAWSをどのように使用されていますか?
当社内で利用するファイルサーバーや業務系のEC2インスタンス群を、AWS(Amazon VPC)内で稼働させています。 VPCの利用にあたっては、サーバーワークスが提供する「VPCスターターパック」を用いて、VPNの24時間365日サポートをセットにAWSクラウドを活用しています。
特にVPCの設計に当たっては、Tokyoリージョンに存在する3つのAvailability Zone(AZ)をまたいだネットワーク構成を採用し、仮に一つのAZで障害が起きても迅速に復旧対応ができる構成を取っています。
AWSを採用した理由ときっかけをお聞かせください。
社内サーバーのリースアップに伴い、物理的なハードウェアを購入する場合とAWSクラウドを利用する場合とのTCO比較を行いました。その結果、AWSクラウドにコストメリットがあると判断して利用に踏み切りました。
AWSの導入効果はいかがですか?
物理的なサーバーを購入してシステムを運用する場合と比べて、5年で約40%のコスト削減につながるものと試算しています。また、導入にかかる時間の短縮は3週間から数時間となり、劇的なリードタイムの短縮が実現できました。
AWS導入の経験から、他社の導入決定者に伝えるべき情報はありますか?
当初AWS導入にあたっては自社内で導入を進めていましたが、サーバーワークスに構成をレビューしてもらったところ、AWSの主要なメリットの一つであるMulti-AZ構成がとれていないことがわかり、同社に再設計と導入支援を依頼しました。
AWSは技術資料などが公開されており、簡単な構成であれば自社内でも導入できますが、複雑な構成や高い可用性を担保したい場合など本格的な業務用途で利用する場合は、サーバーワークスが提供するようなインテグレーションサービスを積極的に利用することにより、結果的に安価に、かつスピーディーにAWSのメリットを引き出せるものと感じました。
AWSのインフラを利用することにより、非常にリーズナブルなコストで、可用性の高いDRサイトが構築できる
AWSについて最も気に入っている、または満足いただけている点や、ビジネスに寄与した点についてお聞かせください。
やはり欲しい時にすぐサーバーが手に入るところです。現在のオンプレミスのシステムはSPOFになっている部分もあり、障害時の切り替え先としてすぐ構築に入れるというのは非常に心強いです。また、すでにいくつかの業務システムはメインマシンをAWS上で構築し稼働していますが、非常に安定しているので徐々に稼働サーバー台数が増えてきています。
御社内で、AWSのソリューションを新たに、または拡張して利用する予定があれば教えてください。
今年度のプロジェクトは、社内システムの一部をAWS化するというものでしたが、今後既存システムのDRサイトをAWS上に展開するというプロジェクトにもチャレンジしていきたいと考えています。AWSのインフラを利用することにより、非常にリーズナブルなコストで、可用性の高いDRサイトが構築できるものと期待しています。
そのほかに、AWSの将来への期待や質問等あれば教えてください。
オンプレミスの環境であるBackupツールを使ったDRを一部実施していますが、このリカバリ先としてAWSが利用できるとさらに良いと思います。 また、オンプレミスでAIXを使っていますので、これがEC2上で動かせるとDRサイトとしての利用の可能性が高まります。
ありがとうございました。
AWS導入・活用に関するご相談はサーバーワークスへ
関連する導入事例
-
AWS環境の統制上のリスクに備え、AWS Organizationsを活用して統合的なアカウント管理基盤を構築。ガバナンス強化とコストの最適化を実現
他の鉄道会社さんとの集まりで当社の取り組みを発表したところ、問い合わせを受ける機会が増え、クラウド活用やアカウント管理が鉄道業界共通の課題であることを改めて認識しました
2023.12.12 掲載
-
EOSを機にオフィス内の物理サーバーを廃止。高いパフォーマンスと事業継続性を獲得し、懸案事項だった社屋移転もスムーズに実施
クラウド型コンタクトセンターサービス「Amazon Connect」の導入に続く第二弾として、EOS(End Of Support)を迎える3台のファイルサーバーをAWSに移行。パフォーマンスの向上と事業継続性の強化を実現し、物理サーバーの制約が無くなったことで、社屋移転もスムーズに実施されました。
2023.12.05 掲載
-
Amazon QuickSightで新たなBI環境を構築し、データドリブン経営を強化ダッシュボード上で可視化されたデータによるマネジメント層の高度な意思決定が実現
「データドリブン経営を強化していく上で、既存のBIツールにはないAmazon QuickSightの使い勝手の良さは魅力的でした。利用時間に応じた従量課金に対応していることも評価ポイントになりました」
2023.11.28 掲載
-
PCI DSSに準拠したBNPL(※)決済サービスのシステムをAWS環境で構築、サーバーワークスの支援を受けて、スピード感を持ったプロジェクト推進を実現
PCI DSSのノウハウを有するサーバーワークスのAWS構築・移行支援サービスを採用して、B to C向けスマホ活用型後払い決済サービスのシステムをAWS環境で新規構築。システムの設計から構築、実装までを含めたトータルでの支援を受けたことで、準拠のための監査もスムーズにクリアしています。
2023.10.11 掲載
-
気象データ解析用システムの基盤としてAWSを初導入、柔軟な計算パワーと大容量ストレージを獲得し、構築作業の一部を自社で担うことで約1か月での環境構築を実現
サーバーワークスのAWS構築・移行支援サービスを採用して、自社初のAWS環境を構築し、顧客ニーズに応えるために必要となる柔軟な計算パワーと大容量ストレージを獲得。またセルフオーダーオプションを採用して構築作業の一部を自社で担うことで、約1か月でのカットオーバーを実現しました。本番環境の稼働開始後にはAWS運用代行・監視サービスも利用して、AWS環境の安心・安全な運用を担保しています。
2023.05.24 掲載
-
研究開発用システムの基盤としてAWSを初採用、ITパートナーとしてサーバーワークスを選定し、2つの実験用システムのPoCを実施、実験数は3分の1にまで激減
サーバーワークスのアドバイザリー契約とAWS構築・移行支援サービスを採用して、初めて導入するAWSを基盤に2つの実験用システムのPoCを実施。コンテナ向けサーバーレスコンピューティングサービスのAWS Fargateなどを活用してスピード感のあるPoCを実現、実験数は実に3分の1にまで激減しています。
2023.05.10 掲載