AWSガイドライン策定と統合管理基盤の構築により、属人的なアカウント管理を解消し、セキュリティを強化
総合建設コンサルタントとして、高度な技術力で社会インフラのさまざまな課題解決に取り組む八千代エンジニヤリング株式会社。全社規模のDXの一環としてクラウドシフトを進める同社は、アマゾン ウェブ サービス(AWS)で運用するシステムのセキュリティとガバナンスの強化に向けて、サーバーワークスの支援を通じてAWSガイドラインを策定し、AWS Control Towerによる統合管理基盤を構築。現在もサーバーワークスのCSM(カスタマーサクセスマネージャー)の支援でAWSの知識を深めながら、内製運用の最適化、オンプレミスシステムや乱立するIaaSのAWS移行を進めています。
事例のポイント
Before
お客様の課題
- AWSアカウント管理が部署やプロジェクト単位で属人化
- セキュリティやガバナンス上の不安
- AWSを自社で運用していくためのスキルやナレッジの不足
After
課題解決の成果
- 統合管理基盤によるAWSアカウントの一元管理
- セキュリティ、ガバナンスの強化
- 顧客に提供するサービス基盤の強化
- AWSナレッジの蓄積による内製化、自社運用へのシフト
導入サービス
- AWSガイドライン策定
- AWS運用最適化(カスタマーサクセスマネージャー)
- 統合管理基盤構築支援
Index
部署単位のアカウント管理の解消に向けて統合管理基盤の構築を決断
「この世界に、新しい解を。」をビジョンに持続可能で強靭な社会インフラの整備に貢献する八千代エンジニヤリング。2024年にスタートした第3次中期経営計画では、「成長の加速」をコンセプトに掲げ、「人材の成⾧」「事業の成⾧」「仕事の進め方の改善」「企業グループの成⾧」の4つの観点で、それぞれに対応した重点施策に取り組んでいます。技術管理本部 副本部長 兼 技術管理本部 デジタル基盤整備部 部長の吉田武司氏は次のように話します。
技術管理本部 副本部長 兼 技術管理本部 デジタル基盤整備部 部長
吉田 武司 氏
「DXの取り組みは、事業およびコーポレート戦略の基本となる重要な戦略となるため、いずれのテーマにおいてもデジタルデータを有効活用した施策を推進しています」
クラウドシフトは2018年頃から本格化し、現在も業務システムのクラウド移行が着々と進んでいます。一方、AWSは2012年に事業部がサービスの開発環境として採用したのが始まりで、部署やプロジェクトごとにAWSアカウントを運用してきました。技術管理本部 デジタル基盤整備部 ICTインフラ課 リーダーの星健太郎氏は次のように話します。
技術管理本部 デジタル基盤整備部 ICTインフラ課 リーダー
星 健太郎 氏
「当初は部署単位の利用だったことから、AWSアカウント管理の明確なルールはなく、運用が属人化していたことに加えて、セキュリティにも不安がありました。環境もユーザーも乱立し、現状設定や構成を把握できていないため、トラブル発生の際に対処ができない危険性もあります。そこで統合基盤を構築し、それぞれの環境で一定のセキュリティ品質が保てるようなガイドラインを整備することにしました」
セキュリティを最適化し内製化に向けた運用体制も整備
AWSガイドラインの策定と統合管理基盤の構築については、以前から請求代行サービスを利用していたサーバーワークスに支援を要請しました。星氏は「オンプレミスでのシステム運用が中心だった私たちにとって、AWSは初めての経験です。右も左もわからない中、サーバーワークスには親身になって相談に乗っていただき、提案にも私たちの課題が的確に反映されていました」と振り返ります。
2024年11月からスタートしたプロジェクトでは、まず12月にかけて要件定義を実施。ここではAWSのベストプラクティスに準ずることを前提とし、運用ルールの検討、AWS Control TowerとAWS Organizationsによる統合管理基盤の組織単位(OU)の構成、アカウントの権限などを整理していきました。
その後、2025年1月から実施したAWSガイドラインの策定では、サーバーワークスからユーザー管理やセキュリティなどの項目をまとめたドラフト版の提供を受け、これをベースにBacklog上で議論を重ねながら検討を進めていきました。
2025年3月からは統合管理基盤の構築に着手。OU設計、ガードレールの設定、AWS Security Hubの有効化などを経て、5月から7月にかけて8つのAWSアカウントを統合管理基盤上に移行しました。
プロジェクトの最大のポイントは、統合管理基盤のセキュリティ強化とコストの最適化でした。今回、同社はAWSアカウント上に開発環境と本番環境の2つを用意し、それぞれに適用するAWSとサードパーティのセキュリティサービスを調整しながら、セキュリティの強度とコストの両立を図っています。この基盤を足がかりとして、移行後には本格的なコスト最適化に取り組んでいく予定です。技術管理本部 デジタル基盤整備部 システム企画課 リーダーの松本拓也氏は次のように話します。
技術管理本部 デジタル基盤整備部 システム企画課 リーダー
松本 拓也 氏
「新たな仕組みを導入し、運用が変わるため、現場からのハレーションが想定されました。そこで、本番環境や外部向けサービスはセキュリティを強固に、内部に閉じた開発環境は最小限のセキュリティは加えたものの、これまでの運用と大きく変えないように留意しました」
また移行後の内製化に向けて、サーバーワークスのCSMの支援による運用体制も立ち上げ、運用手順書の作成などを並行して実施しました。
「プロジェクトの過程では、わからないことを気軽に相談できるCSMの窓口があったことで安心して進めることができました。移行後もスムーズに自社運用に切り替えることができています」(松本氏)
新たなサービス支える基盤が強化されセキュリティに対する社員の意識も向上
現在は10以上のAWSアカウントが統合管理基盤上で運用されていますが、新たなアカウントの追加はICTインフラ課のメンバーが手順書などを参考にしながら自らの手で実施しています。
プロジェクトの最大の成果としては、やはりセキュリティとガバナンスの強化が挙げられます。
「ガイドラインの整備と統合管理基盤によって、AWS運用の共通ルールが確立されたことには大きな意味があります。全社規模で進めるDXの中で、今後も新たなサービスを次々とリリースし、AWS上で運用していくことになりますが、その際のガバナンスが強化されます」(吉田氏)
この施策の1つとして、同社では専用のダッシュボードを作成し、AWS Security Hubが発するアラート情報を全員が把握できるようにしました。
「ダッシュボード上でアカウントごとのクリティカルなセキュリティレベルが確認できるため、セキュリティに対する社員の意識を高めてもらうことが狙いです」(星氏)
運用監視体制をさらに強化しながらオンプレミスシステムのAWS移行を加速
今後はAWSアカウントへのログイン履歴の把握やログの監視など、運用監視体制の強化にも取り組みながら、外部公開サーバーのAWS移行をさらに加速していく計画です。
現在はICTインフラ課の若手エンジニアが、グループ会社のホームページのAWS移行に向けて準備を進めています。技術管理本部 デジタル基盤整備部 ICTインフラ課 アソシエイトの能勢和哉氏は「既存のインフラ環境を調査しながら、グループ会社の担当者と移行に向けた諸条件を確認しているところです。移行が本格化する際には、サーバーワークスのCSMチームにも支援をお願いできればと思います」と話します。
技術管理本部 デジタル基盤整備部 ICTインフラ課 アソシエイト
能勢 和哉 氏
ガイドラインの策定からCSMによる運用の最適化まで、サーバーワークスの広範な支援に対しては、一致団結して課題を乗り越えるプロジェクト推進力、課題に即した伴走支援などを評価しており、今後の支援にも期待を寄せています。
「プロジェクト全般を通じて、サーバーワークスは一貫して心強いパートナーでした。新たに発生した案件でも気軽に相談に乗ってくださり、親身な対応に助けられました。今後も緊密な信頼関係の中で手厚い支援をお願いできればと考えています」(星氏)
八千代エンジニヤリング株式会社様
海外でも通用する強力なコンサルティング・エンジニアリング企業を目指して、1963年に創立。約150カ所の国や地域で、道路・橋・ダム・砂防・港湾・上下水道・鉄道・空港などの社会インフラの整備・維持におけるさまざまな課題に取り組み、専門技術を通して社会に貢献している。
※ この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています。
担当プロジェクトメンバー
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カスタマーサクセス本部 CS4課 矢野 喬亮
インフラ構築・運用エンジニアとして7年従事する中で、AWSをはじめとするクラウドが働きやすい世界に繋がっていると強く感じて2020年にサーバーワークスに入社。
複数の案件でプロジェクトリーダーを務める傍ら、リーダーを支えるスタッフエンジニアとしても従事し、趣味のウクレレ弾き語りとAWSメディアサービスを駆使して社内ライブ配信を行うなど、公私共にAWSに浸るスタイルを楽しんでいる。
好きなAWSサービスはメディアサービス全般、特に AWS Elemental MediaLive。 -
カスタマーサクセス本部 CS4課 黒木 睦
前職ではオンプレミス環境における仮想化基盤や仮想デスクトッププロジェクトに従事。
クラウドを含めたインフラ全体に携わりたいという思いから2024年にサーバーワークスに入社。
入社後はVPCやEC2を中心としたインフラ構築案件や、AWS Organizations環境の設計・構築を担当。
趣味は旅行で、旅先では観光よりものんびり過ごす派です。 -
カスタマーサクセス本部 営業1課 辻沢 淳士
他業種からIT業界にキャリアチェンジをし、セキュリティソフトウェアベンダーでの営業を経て2024年にサーバーワークスに入社。
今は既存のお客様を中心とした営業に従事。
実家が農家をしており、いずれはIoT化したいと夢想中。
選ばれる3つの理由
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Reason 01
圧倒的な実績数による
提案力とスピード- 導入実績
- 1500 社
- 案件実績
- 28400 件
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Reason 02
AWS認定の最上位
パートナーとしての技術力
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Reason 03
いち早くAWS専業に
取り組んだ歴史