Amazon Q Developerの料金解説|Free Tier/Pro Tierの違い・課金開始条件・超過料金とKiro移行
Amazon Q Developer Pro Tierの基本料金は、1ユーザーあたり月額19USDです。ただし、2026年5月15日以降、IDEプラグインからAWS Builder IDを使ったFree Tierアカウントの新規作成と、新規のPro Tierサブスクリプション作成は停止されています。既存のPro Tierサブスクリプションには、引き続きユーザーを追加できます。
本記事では、Amazon Q Developerの料金体系、Free Tier/Pro Tierの違い、課金開始の条件、チーム利用時の請求単位、超過料金を整理します。既存利用者向けに、Kiroへの移行と料金体系についても解説します。
Amazon Q Developerの料金は結局いくらか
Amazon Q DeveloperにはFree TierとPro Tierがあります。Free Tierには利用上限があり、Pro Tierはユーザー単位で料金が発生します。
Pro Tierの月額料金と課金単位
Amazon Q Developer Pro Tierは、1ユーザーあたり月額19USDです。10人が1か月を通して利用する場合は、月額190USDになります。
通常のチャットやコード補完は、利用回数に応じて料金が増える仕組みではありません。ただし、一部のコード変換機能では、利用枠を超えると追加料金が発生します。詳しくは後述します。
Free Tierの利用上限と新規利用の注意点
Free Tierには月ごとの利用上限があり、エージェントリクエストなどには回数制限があります。
2026年5月15日以降、IDEプラグインからAWS Builder IDを使った新規Free Tierアカウントの作成は停止されています。
Free TierとPro Tierの違いは何か
Free TierとPro Tierでは、利用上限や管理機能などが異なります。現在は新規のPro Tierサブスクリプションを作成できないため、以下は主に既存利用者向けの比較です。
Free TierとPro Tierの主な違い
Free Tierでは、Q&Aチャットやエージェントコーディングなどを月50件まで利用できます。Pro Tierでは、月1,000件のチャットインタラクションまで利用でき、AWS IAM Identity Centerによる管理機能やIP補償なども提供されます。
| 項目 | Free Tier | Pro Tier |
|---|---|---|
| 料金 | 無料 | 19USD/ユーザー/月 |
| チャットインタラクションの利用上限 | 月50件 | 月1,000件 |
| AWS IAM Identity Centerによる管理 | - | 対応 |
| IP補償 | - | 対応 |
いつから課金されるのか
Amazon Q Developer Pro Tierでは、利用形態によって課金開始のタイミングが異なります。AWS Builder IDを使う個人利用とAWS IAM Identity Centerを使う組織利用では、「サブスクリプション」と「アクティベーション」の扱いが異なるためです。
「サブスクリプション」と「アクティベーション」の違い
Amazon Q Developer Pro Tierでは、次の2つを区別します。
- サブスクリプション(登録):Pro Tierを利用するユーザーとして登録された状態
- アクティベーション(有効化):対象となるPro Tierの機能を利用し、課金対象となった状態
個人利用(AWS Builder ID)の場合:サブスクライブ時点から課金
AWS Builder IDを使う個人利用では、Pro Tierにサブスクライブした時点から料金が発生します。初月は、サブスクライブした日から月末までの日数に応じて日割りで請求されます。
組織利用(AWS IAM Identity Center)の場合:登録だけでは課金されない
AWS IAM Identity Centerを使う組織利用では、ユーザーをPro Tierに登録しただけでは料金は発生しません。対象機能を利用してアクティベートされた時点から課金されます。
対象となる操作には、次のようなものがあります。
- エージェントコーディング
- エージェントによるコード変換
- IDE上でのコード補完
月額料金の対象となるのは、Pro Tierに登録されたユーザー全員ではなく、アクティベートされたユーザーです。
チームで利用する場合の料金と請求単位
Amazon Q Developer Pro Tierをチームで利用する場合も、料金はユーザー単位で発生します。AWS IAM Identity Centerでは、Pro Tierを割り当てただけでは課金されず、アクティベートされたユーザーが料金の対象になります。
課金は「ユーザー単位」で発生する
基本料金は、1ユーザーあたり月額19USDです。チーム全体やAWSアカウント単位で一括課金される仕組みではありません。
たとえば、10人をPro Tierに登録し、そのうち6人が1か月を通してアクティベートされている場合、月額料金は114USDです。
AWS IAM Identity Centerでグループに割り当てた場合
AWS IAM Identity Centerでは、Amazon Q Developer Pro Tierをユーザーまたはグループに割り当てられます。
グループに割り当てても、所属する全ユーザーに自動的に料金が発生するわけではありません。コード補完やエージェントコーディングなど、対象となる操作を行ってアクティベートされたユーザーだけが課金対象になります。
利用ルールが曖昧なままだと、意図せず課金対象のユーザーが増える可能性があります。誰にPro Tierを割り当て、誰がアクティベートされているかを把握しておくとよいでしょう。
課金状況を把握・管理する方法
チームでは、次のような運用が考えられます。
- Pro Tierを割り当てるユーザーやグループを限定する
- アクティベートされたユーザーを定期的に確認する
- 検証と本番利用でルールを分ける
こうした運用によって、意図しないコストの増加を防ぎやすくなります。
超過料金は発生するのか
Amazon Q Developer Pro Tierでは、Javaアプリケーションのアップグレードに使うトランスフォーメーション機能で、利用枠を超えると追加料金が発生します。
Pro Tierの料金に含まれる利用枠
Pro Tierでは、Q&Aチャットやエージェントコーディングなどに月ごとの利用上限があります。
Javaアップグレードのトランスフォーメーション機能には、Pro Tierユーザー1人あたり月4,000行(LOC)の利用枠が含まれます。
Javaアップグレードでは超過料金が発生する
利用枠を超えた分は、送信したコード1行(LOC)あたり0.003USDが課金されます。
たとえば、Pro Tierサブスクリプションが10ユーザー分ある場合、月40,000 LOCまでが利用枠に含まれます。50,000 LOCを処理すると、超過した10,000 LOCに対して30USDの追加料金が発生します。
なお、このトランスフォーメーション機能も2027年4月30日にサポート終了予定です。AWSは、JavaアプリケーションのアップグレードにAWS Transform customを案内しています。
利用枠は支払者アカウント単位で合算される
月4,000 LOCの利用枠はユーザーごとではなく、AWS支払者アカウント単位で合算されます。複数のPro Tierユーザーがいる場合は、支払者アカウント全体の利用量で超過の有無を確認します。
超過料金を管理する方法
AWSでは、AWS Cost and Usage Reports(CUR)でLOCの利用量を確認できるほか、AWS Budgetsでアラートを設定できます。大規模なコード変換を行う場合は、対象範囲と処理量を事前に把握しておくと、追加料金も見積もりやすくなります。
今後の選択肢とKiroへの移行
2026年5月15日以降、新規のAmazon Q Developer Pro Tierサブスクリプションは作成できません。既存のPro Tierサブスクリプションは継続利用でき、ユーザーの追加も可能です。
一方、IDEプラグインと有償サブスクリプションは2027年4月30日にサポート終了予定で、AWSはKiroへの移行を案内しています。
なお、Amazon Q Developer自体がすべて終了するわけではありません。AWSマネジメントコンソールなどで提供されるAmazon Q Developerは、今回のサポート終了の対象ではありません。
既存のAmazon Q Developer Pro Tierを利用する場合
既存利用者は、引き続き1ユーザーあたり月額19USDで利用できます。AWS IAM Identity Centerを使う場合は、登録した人数ではなく、アクティベートされたユーザーが課金対象です。
継続利用する場合は、2027年4月30日のサポート終了までの利用期間と、Kiroへの移行時期をあわせて検討します。
既存のチームにユーザーを追加する場合
既存のPro Tierサブスクリプションには、引き続きユーザーを追加できます。追加する人数そのものではなく、実際にアクティベートされる人数を基準に月額料金を見積もります。
Kiroへ移行・新規導入する場合
新たにAI開発支援ツールを導入する場合や、Amazon Q Developerから移行する場合は、Kiroが選択肢になります。
KiroはAmazon Q Developerとは料金体系が異なり、Free、Pro、Pro+、Pro Max、Powerの各プランで月ごとのクレジット数が設定されています。Kiro Proは1ユーザーあたり月額20USDで、1,000クレジットが含まれます。Pro以上のプランでは、追加クレジットを1クレジットあたり0.04USDで購入できます。
利用するモデルや処理内容によってクレジットの消費量が変わるため、プラン料金と想定利用量の両方を確認します。
よくある質問
月途中で開始・解約した場合の料金はどうなる?
Amazon Q Developer Pro Tierは、初月のみ利用開始日から月末までの日数に応じて日割りで請求されます。月の途中で解約した場合は日割りされず、その月の料金が1か月分請求されます。
請求金額や課金対象のユーザーはどこで確認できる?
Amazon Q Developerの料金は、AWS Billing and Cost Managementコンソールで確認できます。「Charges by service」では、Amazon Qの費用が「Q」として表示されます。
管理者はAmazon Q Developerのダッシュボードで、サブスクリプション数やアクティブなサブスクリプションも確認できます。AWS IAM Identity Centerを使っている場合は、アクティベートされて課金対象となったユーザーの把握にも役立ちます。
Amazon Q Businessとは料金体系がどう違う?
Amazon Q Developerは開発支援向けで、Pro Tierは1ユーザーあたり月額19USDです。
Amazon Q Businessは社内情報の検索やQ&A、業務支援を主な用途とし、ユーザーサブスクリプションに加えてインデックス容量などの料金が発生します。Amazon Q Business Liteは1ユーザーあたり月額3USD、Amazon Q Business Proは月額20USDです。
なお、Amazon Q Businessは2026年7月31日以降、新規顧客向けの提供を終了しており、既存顧客は引き続き利用できます。
■関連記事
>> Amazon Qとは?主なユースケースやサービスの種類、料金体系
Kiroへ移行すると料金はどう変わる?
Amazon Q Developer Pro Tierは1ユーザーあたり月額19USDですが、Kiroはプランごとに月額料金と月間クレジットが設定されています。
2026年8月時点では、Kiro Freeは無料、Kiro Proは1ユーザーあたり月額20USDで1,000クレジットが含まれます。移行する場合は、必要なクレジット数や利用人数をもとにプランを選びます。
まとめ
Amazon Q Developer Pro Tierの基本料金は、1ユーザーあたり月額19USDです。AWS IAM Identity Centerを使う組織では、Pro Tierに登録しただけでは課金されず、アクティベートされたユーザーに料金が発生します。Javaアップグレードのトランスフォーメーション機能では、利用枠を超えると追加料金がかかります。
2026年5月15日以降、新規のPro Tierサブスクリプション作成は停止されています。既存のPro Tierサブスクリプションは継続できますが、IDEプラグインと有償サブスクリプションは2027年4月30日にサポート終了予定です。
既存利用者は、継続利用にかかる料金に加え、Kiroへの移行時期や移行後の料金体系も確認しておくとよいでしょう。
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