Amazon WorkSpaces 導入でサーバーパフォーマンスが劇的に向上!担当者はトラブル対応から脱却し新規事業検討へとリソースシフト

シンクライアントのサーバー環境から Amazon WorkSpaces に移行。毎日2〜3回発生していた障害がほぼ0になり、従業員の業務効率向上を実現。担当者はトラブル対応から解放されIT戦略やビジネスサイドの業務にリソースを割けるようになりました。

2022.07.27 掲載

ものづくりが盛んな新潟県三条市に本社を構える株式会社フタバ。2020年に全従業員のPC環境をシンクライアントのVDI(仮想デスクトップ)から Amazon WorkSpaces に刷新し、飛躍的なパフォーマンス向上を実現しました。Amazon WorkSpaces の環境構築をサーバーワークスに依頼した経緯や導入後の効果について、経営企画室 渋谷氏に伺いました。

事例のポイント

お客様の課題
  • オンプレVDIの老朽化に伴い、障害が多発していた
  • 障害対応など、ITの担当者の負荷が増大していた
  • 業務停止してしまう事もあり、従業員からも不満の声があがっていた
課題解決の成果
  • Amazon WorkSpacesの導入により、クライアントの安定稼働に繋がった為、ITの担当者の負荷軽減や従業員の業務効率の向上に繋がった
  • 負荷軽減が出来た事で、IT戦略などの業務にリソースを割けるようになった
Amazon WorkSpaces 導入でサーバーパフォーマンスが劇的に向上!担当者はトラブル対応から脱却し新規事業検討へとリソースシフト

株式会社フタバ様

昭和28年創業。調味料、鰹節、削り節などの製造加工を行い、日本文化の楽しさや魅力を日本や世界に向けて発信。全国の料亭やレストランなど、プロに選ばれる業務用製品を主軸として、「ON THE UMAMI」や「ふたばのおだし」といった一般向けのブランドも展開している。
今回お話をお伺いした方:経営企画室 渋谷氏

  • この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています。

目次

老朽化したサーバー環境を一新したい。サーバーワークスが構成検討からフォロー

株式会社フタバは、10年以上にわたって使ってきたシンクライアントのサーバー環境にパフォーマンスの面で課題を感じ、AWS への移行を検討。そこでサーバーワークスに依頼をしました。

サーバーワークスは相談を受け、サーバー環境とネットワーク環境の両面で改善を提案。当初は CloudEndure を使って Amazon EC2 に移行することを考えましたが、同一サーバーのなかで基幹システムとともに Oracle Database も動いていたため、それぞれを分離して Amazon EC2 と Amazon RDS for Oracle の構成で移行することになりました。AWS Direct Connect を利用して AWS に接続し、仮想デスクトップ環境としては VDI から Amazon WorkSpaces に切り替えました。

渋谷氏「サーバーワークスの担当者さんには構成の検討から接続、ネットワークテストと、構築まで手厚くフォローしていただきました。また、ネットワークについては別のネットワークベンダーさんを紹介いただき、サーバー移行と連携しながらスムーズにご対応いただけました」

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毎日2〜3回発生するトラブル…重くのしかかる運用コスト

以前のVDI方式は、機器の老朽化が原因で障害が多発していました。また、常にリソース不足の状態で処理が遅く、組織全体の業務スピードを低下させるボトルネックになっていました。

特に、社内のインフラ周りを管理し、パソコンの調整やヘルプデスクとしての役割を担っていた渋谷氏の負荷は大きく、運用コストも重くのしかかっていました。

渋谷氏「以前は毎日だいたい2〜3件は問い合わせが入っていましたね。ハードウェア起因でサーバーの状況が悪くなったり、そもそもディスクが遅くてフリーズしてしまったり、状況もさまざまです。緊急性の高い場合、時間外で夜遅くまで対応しなければならないこともありました。また、大規模なトラブルで完全に業務が停止してしまうこともあり、従業員からも不満の声があがっていました」

「できません・持ち帰り検討します」とは簡単に言わない。豊富な知識と前向きな提案力がサーバーワークスに依頼する決め手に

そうした従業員の不満があがっていた事や、フタバの代表取締役からクラウド利用の提言がなされていた事もあり、レガシーシステムからの脱却に向けて検討を始めた渋谷氏。クラウド移行に向けて、元エンジニアとしての知見を活かし、自身で AWS とその他のクラウドサービスで、それぞれの環境を作り、比較検討したそうです。

渋谷氏「まだPCが一般的でない頃から従業員にPCを配布していたり、当社は以前からIT活用に積極的でした。今回 AWS と他のサービスを比較してまず率直に感じたのが、AWS の方が直感的なUIでわかりやすいということです。一方、他のサービスは、環境を構築すること自体はそれほど難しくありませんが、運用となると高度なプログラムの技術を要求される場合もあり…。また、AWS は一般的にも浸透しているため、パブリックで得られる情報が多いという点もいいなと思いましたね。ネット上でも有力な情報を拾うことができるので安心感がありました」

代表取締役の最終的な決断もあり、AWS への移行が決定。渋谷氏がベンダーを選定するうえでいち早く脳裏に浮かんだのがサーバーワークスでした。前職でエンジニアとしてWEBアプリの開発に携わっていた渋谷氏。開発の最中にサーバーワークスの技術ブログを参考にしており、「技術力の高さを知り、注目していた」と語ります。

同時にもう1社別のベンダーにも声をかけ、比較した結果、サーバーワークスに依頼することを決めました。

渋谷氏「ベンダーを選定するために、両者に私が作った叩き台の構成を渡し、より現実的な構成にして欲しいとリクエストしました。そこでより優れた提案をしてくれたのがサーバーワークスでした。また、今回は移行のプロジェクト管理までベンダーに依頼したいと考えていましたが、もう1社からはそれは難しいと言われてしまったんです。サーバーワークスの営業さんは知識も非常に豊富で、ほとんどの相談やリクエストに対して、持ち帰ることなく、その場で前向きな回答をしていただけました。そうした対応力や伴走支援の手厚さという意味でも信頼でき、安心してお任せできました」

サーバー移行は、ライセンスの調査から行い、一つひとつ紐解いていくような作業でした。サーバーワークスが主体となり、調査を進めながら都度、渋谷氏に質問。その回答をいただくというキャッチボールを繰り返しながら進行していきました。コミュニケーションには主にBacklogを使用。渋谷氏が技術面で豊富な知識を有しており、なおかつ業務全体のことも把握しているため、プロジェクトはスムーズに進行していきました。

また、本格的な切り替えの前に、試験的に数名の従業員に移行後の環境を体験させたところ、大変好評だったとのこと。「早く切り替えてください!」と期待に背中を押されながら、従業員の協力体制のなか、無事移行まで完了できました。

トラブルはほぼ0に。障害対応から解放され新規事業の検討へとリソースシフト!

2020年9月から12月までの約4ヶ月間で、企画から設計、構築、切り替えまでを実施した今回の移行プロジェクト。

その後、Amazon WorkSpaces は安定稼働していて、大きな障害もなく、従業員の業務効率は飛躍的に向上し、渋谷氏自身の業務負荷は大幅に軽減されたようです。

構成図

渋谷氏「以前は毎日2〜3回、何かしらのトラブルが発生していましたが、移行後は月に1回あるかないかというレベルで劇的に変化しました。これまでに障害といっても、リストアしたというレベルが1件あるかないかといった程度。一度 Amazon WorkSpaces のステータスが Unhealthy になってしまうということがありましたが、 AWS 側での対策があり、運用に支障が出るほどの被害にはなりませんでした。以前はメンテナンスで夜間にサーバーを再起動するようなこともありましたが、その必要もなくなったので、移行後、夜間の出社は一度もしていません。また、パフォーマンスについても格段に向上しました。Amazon WorkSpaces は多様なバンドルが用意されるなか、いくつかのマシンは最も低コストな『バリュー』を使っていますが、それでも以前の環境と比べると十分早いと感じるほどです」

今回の移行により、以前は事実上“トラブル対応専門”で日々奔走していた渋谷氏が、そうした対応から解放されました。そして現在は経営企画室として、セキュリティ対策の強化や、新規店舗のオープンに関する検討など、IT戦略やビジネスサイドの業務にもリソースを避けるようになったと、笑顔で語ってくれました。

大切なのは自分自身が主体となって、新しい情報を積極的にキャッチアップすること

最後に、渋谷氏が今回のプロジェクトに対するサーバーワークスへの評価や今後の展望を語ってくれました。

渋谷氏「サーバーワークスの担当者さんには、調査段階から大変お世話になりました。豊富な知識と丁寧な対応で、私の考えが及ばない部分までフォローしていただきました。Backlogでたくさんやりとりをしたことが今でも印象に残っています。サーバー移行という非常に大きなプロジェクトは動き出すまでが大変ですが、自分自身が主体となって新しい情報を積極的にキャッチアップすることで、より良い環境を実現できるという成功体験になりました。これからも自社にフィットする新しい技術やサービスがあれば導入していきたいです。また、サーバーワークスにはそうした観点で積極的な提案を期待したいです」

地方で活躍する食品メーカーにとって、サーバーのクラウド移行という大規模なITの設備投資は、容易に決断できることではないかもしれません。そんななか、現在の環境に満足せず、従業員の声にも耳を傾けながらDXを推進しました。今回の取り組みと同様の課題を抱える企業のご担当者様はまずはお気軽にサーバーワークスにご相談ください。

担当エンジニア紹介

柿﨑 拓人
クラウドインテグレーション2部 技術3課
柿﨑 拓人
AWSインフラ基盤の要件定義から構築、AWS利用ガイドラインの策定、DC移行アセスメントなどの業務に従事。
ものごとを自動化することに興味があり、IaCやCI/CDが好きです。
好きなAWSサービスはAWS CodePipeline。
水本 正敏
クラウドインテグレーション2部 技術1課
水本 正敏
国内ベンダーのカスタマーエンジニアを経て、AWS未経験で2019年にサーバーワークスに入社。
プリセールス及び初期導入案件を中心に従事しつつ、駆け出しの課長として日々奮闘中。
「お客様の課題解決の為ならAWSだけに囚われるな」を心情としています。
好きなAWSサービスはCloudFormation。

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