内製でのAWS移行から1年、新たな課題発生にAWS運用代行・監視サービスとCSMで安定したサービス基盤とコスト削減を実現

2022.02.25 掲載

内製でのAWS移行から1年、新たな課題発生にAWS運用代行・監視サービスとCSMで安定したサービス基盤とコスト削減を実現

株式会社トライト様

  • この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています。

目次

安定した人材サービスの提供のためにAWSを採用するが新たな課題も発生

人材紹介、派遣サービスのビジネスを展開するトライト、同社は医療、福祉業界、建設業界に特化したサービスを展開しています。医療、福祉や建設業界は、人材不足が大きな課題です。それを解決するためには、トライトのビジネスが重要な役割を担っています。

トライトの人材ビジネスでは、求職者にはWebサイトなどでスキル、経験、働きたい職場の情報などを登録してもらいます。また、求人を出す企業には欲しい人材や待遇などの条件を提供してもらいます。そして、トライトのキャリアアドバイザーがヒアリングを行い、求職者の希望を見極めて企業からお預りした求人案件を紹介することになります。

一連の人材紹介、派遣サービスの入り口となるWebサイトを提供するため、トライトではホスティングサーバーを利用したオンプレミスの環境でWebサーバーを運用していました。この仕組みは10年以上に亘り、過去の資産を引き継ぎながら機能追加などを行ってきました。その結果、徐々にシステムは肥大化して処理負荷が高まり、時間をかけ積み重ねたために中身の一部はブラックボックス化してしまっているところもありました。

そのため「これ以上既存システムに機能を追加し処理性能を改善するのは限界で、新たな環境に移行する必要があると考えました」と言うのは、株式会社トライト マーケティング本部 システム開発課 リーダーの成阪氏です。トライトではWebサイトインフラの移行先として、クラウドを検討します。いくつかのクラウドサービスを比較し、豊富な情報があり実績も十分にあることなどからAWSを新たなWebサイトのインフラとして選択します。

Webサイトの環境をAWSで刷新し、1年ほど利用してきたところで新たな課題が生まれてきます。同社にはクラウドインフラ運用に精通した人材がいなかったこともあり「オンプレミスからの移行段階も、試行錯誤で進めてきました。運用についても自分たちの取り組みが正解なのかと不安がありました」と成阪氏。さらに24時間365日の運用管理の体制も十分ではなかったので、深夜などに何か問題が発生した際には、属人化した体制で迅速な対応ができないのも問題でした。

トライトではAWSへの移行時から、AWS上のシステム構成などについてはアドバイスを受けているベンダーがあり、AWSの費用請求代行のサービスも利用していました。とはいえ運用、保守の代行サービスは受けてはいませんでした。これまでの内部での対応では24時間365日の安定したWebサイトの運用は難しく、求職者や求人企業のためのサービスにも影響が出かねません。そのため運用を安心して任せられる、保守ベンダーを新たに探すことになります。

24時間365日のAWSの運用監視をプロに任せCSMでコスト最適化のためのアドバイスも得られている

株式会社トライト マーケティング本部に在籍の方で、以前サーバーワークスと付き合いがあり、AWSの運用であれば同社が得意としていることは知っていました。そこでトライトでは改めてサーバーワークスのサービスについて調査し、対応範囲の幅広さなどを評価、「サーバーワークスなら自分たちの要求に合致していると判断しました」と成阪氏。出雲氏も「前職でサーバーワークスのサポートでAWSの運用が上手くいっていた経験があったので、今回も力を借りたいと考えました」と言います。

サーバーワークスにAWS環境の運用保守のサポートを受けるにあたり、24時間365日の監視体制が最も大きな要求でした。そのための安心できる体制を備えていることが、サーバーワークス選択で大きなポイントとなっています。もう1つの選んだ理由が、コスト削減です。これまでは手探りでAWSを導入し運用してきたため「コストについてはあまり気にかけてきませんでした」と成阪氏。今後、中長期的にAWSを使いこなして行くには、コストの最適化は重要な要素です。どのようにコストを最適化すれば良いかが、AWS運用最適化サービスであるカスタマーサクセスマネージャー(CSM)で対応してもらえるのではと、トライトでは考えたのです。

トライトでは、サーバーワークスに24時間365日の運用監視と、CSMによるAWSのコスト最適化のアドバイスを依頼します。2021年4月から5月にかけ既存のAWS環境の調査を行い、サーバーワークスによる運用代行のための初期設定作業が実施されます。そして6月からは24時間での監視サービス代行が開始され、並行してAWS環境の改善提案、コスト最適化の提案が行われました。

「24時間365日の監視に関しては、スムースにサーバーワークスに移行できました。最初にこちらがやりたいことをヒアリングしてもらい、その後も必要以上にアラートが出過ぎないようにする調整のアドバイスなど、継続的に改善の提案をもらっています」と成阪氏。コストの最適化についても、現状の環境でどこにどのようにコストがかかっているかのレポートを迅速に提供し、コスト削減のためにどのポイントを重視すべきかのアドバイスが得られています。

サーバーワークスに運用監視を代行してもらうようになり、安心感は確実に上がっていると成阪氏は言います。AWSで何らか問題が発生すれば、Slackに通知する仕組みをトライトでは構築していました。以前は、2名のエンジニアが運用監視のために夜間対応をしていましたが、実際に深夜に問題が発生しSlackに通知が来ても、担当者がそれを常時監視できるわけではありませんでした。また社員による夜間対応は、労務管理面でも課題の1つでした。

サーバーワークスというAWSにおける専門家に運用監視を代行してもらうようになり、これらの問題は解消されています。深夜や休日に問題が発生した際に、重要度が高いものはSlackに通知するだけでなく、電話などで確実に担当者に連絡する体制が整っています。「サーバーワークスでは、運用監視の問題などを自社の課題として捉えアドバイスしてくれるイメージがあり、それが大きな安心感になっています」と成阪氏は言います。

またコスト削減に関しても、リザーブドインスタンスに切り替えるなどで確実にコスト削減ができるポイントの指摘がありました。今後それらのアドバイス内容を適用すれば、確実にコストを削減できることも見えています。他にも運用監視のための改善点なども出てきており、それらも顧客向けのサービスに影響が出ないよう十分に配慮し優先順位を付け適宜適用して行くことになります。

これまでのサーバーワークスの対応については、レスポンスの速さが高く評価されています。コロナ禍で、サーバーワークスとのやり取りは全てリモートでSlackを用い行われていますが「サーバーワークスの担当者の方は連絡すると数分以内に返事があります。運用サポートのサービスなどでは手順の多いゆっくりしたオペレーションもありますが、サーバーワークスでは常にSlackを監視ししているのではと思うくらい対応が迅速で、小回りがきいたサポートをしてくれます」と出雲氏も評価します。

またAWSのサービスに対する高度な知識があり、深い経験があることも、対応やアドバイスの中で実感していると言います。「メールサーバーの移行などについても相談しており、AWSのインフラ部分だけでなくその上のサービスについても適切なアドバイスがもらえており、その面でも大いに助かっています」と成阪氏は言います。

AWSを使いこなして行くためのさらなる体制整備のサポートに期待

サーバーワークスによる運用監視の代行により、トライトにおける障害などの発生時の一次対応体制は整備されました。とはいえ、実際に問題を解決するには、トライト側で迅速に対処する二次対応体制も必要です。その体制にはAWSの知識を持ったエンジニアを内部に用意し、自分たちでできることは自分たちで、足りない部分はサーバーワークスの力を借りるようにしなければなりません。そのための体制作りが今後の課題でもあり、これを実現するためにもサーバーワークスにはさらなるサポートの期待があります。

また人材サービス業界においては、ビジネスモデルの変革が起こっており、自社の資産を生かしながら新しいサービス展開の在り方を考える時代を迎えています。このような状況を背景に、トライトではDX推進室を立ち上げ新たな取り組みを始めています。「DX推進室の活動ではさまざまなプレイヤーとのシナジーが必要となり、その際にはITインフラが重要な役割になります。DX推進のためのITインフラの面でも、今後サーバーワークスに活躍してもらうことになるでしょう」と出雲氏は言います。

他にも2022年2月からは、アジャイル開発を行う大きなプロジェクトも開始され、その際のAWSの活用についてもサーバーワークスに既に相談しています。トライトがAWSを使いこなして行くための体制の整備はまだまだ道半ば、今後も継続的にサーバーワークスには助けてもらいたいと成阪氏は言います。

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