AWSデータ連携基盤構築の事例

AWS上に構築したデータ連携基盤により、データ分析の頻度を隔週から日次に改善。
サーバーワークスの支援により、顧客に価値ある情報を提供できる体制が確立できました。

2018.07.18 掲載

フィットネスクラブを経営・運営する東急スポーツオアシスでは、会員様向けトレーニングスマートフォンアプリ「OASIS LINK(オアシス リンク)」を提供しています。膨大なフィットネスデータを蓄積・分析し、会員様に有用な情報をリアルタイムにフィードバックできる情報基盤をAWS上に構築しました。AWS導入やサーバーワークスへ依頼した経緯、評価、導入効果についてBees Connect事業部の武重 慶士 氏と川添 祐太 氏に詳しく伺いました。

AWSデータ連携基盤構築の事例

株式会社東急スポーツオアシス様

東急スポーツオアシスは、1985年に設立された東急不動産100%出資のフィットネスクラブ経営・運営会社です。企業としてのミッションは、「健康で快適な心身」の実現を願う顧客の皆様に「健康的な生活スタイル」の提案・提供することです。

  • この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています。

目次

導入の概要

サーバーワークスには、次の3つのプロジェクトを依頼しました。

●サーバーワークスへの依頼内容

  1. スマホアプリ「OASIS LINK」データ(外部データ)とDWH(社内保有フィットネス会員データ)の連携
  2. 会員用「マイページ」とのデータ連携
  3. エクササイズアプリ「WEBGYM(ウェブジム)」とのデータ連携

最初に依頼した「データ連携基盤構築」プロジェクトは、緊急性の高い課題でした。サーバーワークスからAmazon S3を用いた連携基盤構築の提案を受け、1ヶ月の短期間でコストパフォーマンスの良い基盤構築を実現できました。

「データ連携基盤」のデータ連携は、

  1. 社外にある「OASIS LINK」のスマホアプリデータを、日次バッチ処理でAmazon S3に定期的に取り込む
  2. Amazon S3のデータも、日次で社内のDWHに自動取り込みする

というものです。

この「データ連携基盤」プロジェクトの成功を受けて、他の2プロジェクトもサーバーワークスに依頼しました。

プロジェクト全体構成図

プロジェクト全体構成図

検討のきっかけ

「OASIS LINK」は、弊社のフィットネス会員様向けに提供しています。しかし、従来は「OASIS LINK」の登録・利用データと、フィットネス会員データがタイムリーに連携(紐づけ)できていませんでした。

株式会社東急スポーツオアシス Bees Connect事業部 ゼネラルマネージャー 武重 慶士 氏<

株式会社東急スポーツオアシス Bees Connect事業部
ゼネラルマネージャー 武重 慶士 氏

「OASIS LINK」はNTTdocomoと共同開発したアプリのため、私たちが手動でNTTdocomoのサーバーにデータを取りにいきます。一方、フィットネス会員データは、社内サーバーにあり、このデータ抽出は弊社の管理部門に依頼します。抽出は手作業なので、一定の時間を要します。たとえば「4月入会のフィットネス会員データは5月中旬まで入手できない」という状況でした。

次にExcelでOASIS LINKデータと会員データを統合するのですが、この作業に2、3日かかってしまうため、実施頻度は「2週間に1度」に留まっていました。OASIS LINKでは、「価値あるデータをタイムリーに提供すること」が顧客価値となります。リアルタイムでデータを統合・可視化する仕組みを構築することが急務でした。

データ統合基盤はクラウド上に設置することを決めました。クラウドならば、スピーディーな調達と、データ量に合わせたスケーラブルな利用が可能になるからです。

クラウドサーバ基盤としてはAzureとAWSの2サービスが候補となりました。比較検討の結果、AWSを採用している事例が多いこと、NTTdocomoと開発したアプリがAWS環境であったことなどから、AWSに決めました。

サーバーワークスを選んだ理由

サーバーワークスのことは、2016年の展示会で知りました。展示会の後、弊社から現状の課題、要望について伝えました。その後、出された提案の1つが今回のOASIS LINKの案件です。提案内容は、弊社の業務内容、課題をよく理解しており、良い印象を持ちました。

選定の際、最も重視した要件は「コスト」よりも「スピード」でした。サーバーワークスの提案であれば全てのフェーズで迅速に対応してもらえると判断しました。

AWSにしてよかったこと、そして導入後の効果

導入効果としては「OASIS LINKの登録推進の施策立案が容易になったこと」と
「OASIS LINK会員へ有用な情報が提供できる体制が確立したこと」の2点が挙げられます。

●効果1.「OASIS LINK登録推進の施策立案の高度化」
データ分析の頻度は、以前は「2週間に1度」でしたが、現在は「毎日」実施しています。この体制が確立したことにより、各店舗のOASIS LINK登録推進担当者が登録状況の数値を頻繁にチェックし、その数字をもとに高品質の登録推進施策を立案することが可能になりました。

●効果2.「マイページ会員へ有用な情報が提供できる基盤が確立したこと」
今回のデータ連携基盤の構築を通じ、「マイページ」で、アプリ会員様がご契約情報をすぐ閲覧することが可能になるなど、情報提供の品質が大きく改善されました。

今後の展開について

弊社では、IoTの活用を検討しています。フィットネス施設でのタオルの利用状況を把握し、回収や補充を効率よくできるようにしたり、タオルの納品数が正しいかを測定したりする仕組みを考えています。利用状況によって適正数を納品してもらえるようになると、コスト削減効果が期待できます。

サーバーワークスには、引き続きITを通じた弊社の顧客満足向上の取り組みを、高品質かつスピーディーな提案を通じて、後方から支えていただければと思います。今後ともよろしくお願いします。

株式会社東急スポーツオアシス

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