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AWS運用自動化サービスを活用して不要なスナップショットを削除し、運用コストを削減したファミリーマートの取り組み

導入事例(株式会社ファミリーマート様)

株式会社ファミリーマートは2018年、スマホ決済アプリ「ファミペイ」(2019年7月リリース)のシステム基盤にAWSを採用しました。その後、ファミペイ利用者数の増加や機能追加に伴ってAWSの利用も拡大、AWS利用料金も増加していました。ファミリーマートでは様々なコスト削減施策を実施する中で、AWS運用におけるコスト最適化も重要なテーマの一つとして捉え、その一環としてサーバーワークスが提供するAWS運用自動化サービス「Cloud Automator(クラウドオートメーター)」を活用して、効果的なコスト削減を実現しました。

コスト削減施策1:検証環境を夜間および土日祝日に停止する

ファミリーマートは2018年にファミペイ環境を構築する際のITパートナーとしてサーバーワークスを選定し、カットオーバー後の運用も委託していました。その際にAWS運用自動化サービス「Cloud Automator」を採用し、本番環境のバックアップ用途で利用を開始していました。

一方で、ファミペイ利用者数の増加や機能追加に伴い、検証環境を含めたAWSリソースの使用量も年々増えており、結果としてAWSの利用料金も増加していました。そこでファミリーマートは、AWSコスト削減施策の一つとして、Cloud Automatorジョブを活用し、本番環境以外のリソースを“夜間および土日祝日は停止する”という運用を開始しました。

Cloud Automatorは、AWS専業ベンダーであるサーバーワークスのノウハウを凝縮した内製化支援サービスで、ノンプラミングで簡単に設定することができ、AWS運用の自動化と可視化を実現するものです。Cloud Automatorを利用することで、ユーザー企業は学習コストをかけることなく、運用負荷とAWSコストを大幅に削減することが可能となります。

しかしその後もAWSの利用料金は増え続け、運用コストの削減は継続した重要課題となっていました。そこで第二弾のコスト削減施策として着手したのが、スナップショットの一括削除でした。

コスト削減施策2-1:不要もしくは古いスナップショットを削除する

ファミペイ環境のインフラ運用全般を担うサーバーワークスは、ファミリーマートからのさらなるコスト削減の要望を受けて社内にチームを立ち上げ、コスト最適化に向けた観点を多角的に検討しました。

その中で、過去に作成されたスナップショットが長期間保管されたままになっていることが、ストレージコストの圧迫要因となっていることが判明しました。特に、不要となったリソースの削除や変更作業前にスナップショットを取得する運用は整備されていたものの、取得は手動で行われていたため、世代管理や定期的な棚卸しにまでは手が回らない状態で、長期保管されているケースが多くありました。

また、リソースの削除後にスナップショットを削除する判断は、関係するチームとの連携が必要であったため、スナップショットの整理が後回しになることも課題でした。

こうした課題を解消するため、ファミリーマートとサーバーワークスはCloud Automatorの機能を活用し、不要なスナップショットを一括削除する運用プロセスを新たに構築しました。

コスト削減施策2-2:新たに実装したCloud Automatorの機能内容

サーバーワークスは今後の定期的な実行も想定し、今回新たに、以下3つを対象とするスナップショット等の一括削除機能をCloud Automatorに実装しました。

(1)過去の AMI と EBS スナップショットをまとめて削除
(2)過去の Amazon EBS スナップショットをまとめて削除
(3)過去の Amazon Aurora DB クラスタースナップショットをまとめて削除

具体的には、削除前に対象となるスナップショット等の一覧を CSV ファイルで取得して確認することができる他、その中で除外したいスナップショットがあれば、スナップショットに除外用のタグを付与することで削除対象外にすることができるというものです。

AWS AMIとAmazon EBSスナップショットをワンオペレーションで削除することができるので、AWS AMIの登録解除 → Amazon EBSスナップショットの削除というプロセスを踏む必要が一切ありません。

こうしたサーバーワークスのサービスの大きな特徴として、顧客や社内チームから相談された課題に寄り添う機能を随時実装していくという点が挙げられます。その後、Amazon RDS の DB スナップショットの削除機能もリリースされました 。

こうしたCloud Automatorの新機能を活用することで、ファミリーマートは、ファミペイ環境で2022年以前に作成されたスナップショットを一括削除し、年間で約2万5000ドル(1ドル=145円換算で約362万5000円)のコスト削減を実現することに成功しました。

今後の展開:スナップショットの削除を半年に一回のペースで実行

この他、Cloud Automatorを利用した取り組みではありませんが、ファミリーマートとサーバーワークスでは、Amazon EBSの不要オブジェクトの削減やS3 Intelligent-Tieringの有効化、Datadogの不要ソリューション無効化といったコスト削減施策にも取り組んでいます。

今後ファミリーマートでは、Cloud Automatorジョブを利用したスナップショットの削除を半年に一回のペースで実行する運用を開始する予定です。

導入事例(株式会社ファミリーマート様)

株式会社ファミリーマート様

「あなたと、コンビに、ファミリーマート」というコーポレートメッセージを掲げ、フランチャイズシステムによるコンビニエンスストア事業を展開。近年はデジタルを活用して消費者の多様なライフスタイルを支援する独自のDX戦略に大きな力を注いでいる。店舗数は国内16,533店、海外8,006店(2023年2月28日現在)。

※ この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています。

担当プロジェクトメンバー

  • カスタマーサクセス本部 CS2課 松尾 有理

    カスタマーサクセス部CS2課の課長として、主に大規模AWS運用案件のマネジメントを担当。複数の大手企業向けAWS環境における運用最適化・標準化に携わり、コスト削減や自動化推進を通じた継続的な価値提供に取り組んでいる。
    現場視点とマネジメント視点の双方を活かし、実効性のあるクラウド運用改善に尽力している。

  • カスタマーサクセス本部 CS2課 森 純子

    2カスタマーサクセス部2課に所属し、SRE顧客様向け個別案件メンバーや、CSM案件プロジェクトマネージャーを担当しています。全AWS認定資格を保有し、2025 Japan All AWS Certifications Engineers に選出されました。
    好きなAWSサービスは CloudFormationです。インフラ構成の自動化や再現性の高さに魅力を感じるだけでなく、「秒でリソースが構築される」という粋な振る舞いにしびれます。

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