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既存のCTIシステムをAmazon Connectにリプレイスし、運用コストを約50%も削減。技術支援を受け、自社で独自のWEBサーバーとソフトフォンを開発し、基幹システムとの連携を強化。新機能の実装にも着手

導入事例(株式会社沖縄債権回収サービス(通称:おきなわサービサー)様)

株式会社沖縄債権回収サービス(通称:おきなわサービサー)様

1999年8月の創業以来、債権管理回収業に従事し、カウンセリングマインドを持ってお客様に寄り添いながら、実効性の高いコンサルティング・ノウハウを培ってきている債権回収会社(サービサー)。2023年に株式会社おきなわC&Cホールディングスを持株会社とする新体制(おきなわC&Cグループ)へと移行し、地域社会から信頼され、沖縄の未来へ貢献する企業を目指している。

お話を伺った方

上原由寛氏
株式会社沖縄債権回収サービス 業務企画部調査役
上江洲篤史氏
株式会社おきなわC&Cホールディングス 情報システム室 室長

事例のポイント

Before

お客様の課題

  • オペレーターの業務効率を向上させるために、CTIシステムと基幹システムの連携を強化する必要があった
  • 新たに導入するCTIシステムを自社で機能拡張していくため、技術的な知見を蓄積していく必要があった

After

課題解決の成果

  • 運用コストを約50%も削減することができ、追加費用無しで新たな機能も獲得することができた
  • サーバーワークスの技術支援を受けてAmazon Connectの知識を獲得したことで、独自のWEBサーバー、ソフトフォンを開発し、基幹システムとの連携を強化することができた。また、自社での機能拡張が可能になった

導入サービス

通話記録の文字起こしやオートコールまで実現して、 業務効率のさらなる向上を図りたい

1999年8月の創業以来、債権管理回収業に従事する沖縄債権回収サービスでは、お客様との電話でのやり取りを記録・管理するために、これまでもクラウドベースのCTIシステムを利用していました。使用していた基本機能は、基幹システムの顧客情報画面から電話番号をクリックしてお客様へ発信する“クリック to コール”や、着信時に基幹システムの顧客情報を画面表示する“着信ポップアップ”の機能です。

しかし現場のオペレーターからは、業務効率のさらなる向上を図るために、新たな機能強化の要望が寄せられていました。当時の状況について、情報システムを担当する業務企画部調査役の上原由寛氏は、次のように説明します。

上原氏「挙がってきていたのは、これまでオペレーターが手入力していた、繋がった/繋がらなかった/留守番電話だった、という架電結果を基幹システムに自動連携する機能や基幹システムから抽出したお客様の電話番号に順次自動架電し、繋がった通話にオペレーターが対応する“オートコール”の機能です。また通話内容を文字起こしする機能や、その結果を基幹システムに連携する機能へのニーズもありました。そこで2023年4月、新たなCTIシステムの導入を検討開始しました」

導入するCTIシステムの選定ポイントは、オペレーターから要望のあった機能が全て実現できること、信頼のおけるサービスであること、コスト削減効果が期待できることなどです。

上原氏「これら全ての要件を満たしてくれたのが、AWSの提供するクラウド型コンタクトセンターサービスのAmazon Connectでした」

既存CTIの基本機能を網羅し、新機能も全て実現可能、さらに運用コストは約50%以下に

上原氏は、以前からAWSの事例紹介サイトを見て、Amazon Connectが企業の業務改善に大きく寄与していることを認識していたと話します。 上原氏「具体的には、基幹システムと連携したオートコールでコスト削減を実現されたクレジットカード会社様の事例です。こうした事例が豊富なことや、高い信頼性を誇るAWSのクラウドサービスだという点は、Amazon Connectの非常に大きなアドバンテージでした」

同社ではCTIシステムを新たに導入するに当たり、Amazon Connect以外にも他の製品を検討しましたが、基本機能が実運用に対応できなかったり、拡張性が乏しかったり、あるいは分析機能は魅力的だが費用が高額であったりと、どれも導入するには決定的な欠点がありました。こうした要素を総合的に考慮した結果、Amazon Connect一択になったと言います。

上原氏「さらにAmazon Connectの利用コストは、一般的なCTIパッケージとは異なり、利用オペレーターの席数に依存しません。料金体系はシステム利用料のみの従量課金制で、その大半が通話料です。その違いから、Amazon Connectの想定利用料金は、既存システムの約半分以下に抑えられることが分かりました。とても大きな経営効果だと言えます」

またAmazon Connectは、文字起こしや通話データの蓄積、通話分析などの標準機能が充実していること、カスタマイズも自由にできること、基幹システムだけでなく、AWSや他のSaaSとも連携して自社業務に合致したCTIシステムを構築できることも、非常に大きな魅力でした。

パートナー選定の決め手は、最上位のAWS資格と豊富な実績、高い技術力、充実したサポート体制、コストパフォーマンス

こうしてAmazon Connectの導入を決定した沖縄債権回収サービスは、次に導入支援や技術支援を委託するITパートナー企業の検討に入りました。その際に選定したのが、AWS認定資格の最上位レベルであるAWSプレミアティアサービスパートナーで、かつAmazon Connect サービスデリバリーパートナーのサーバーワークスでした。

上原氏「複数のITベンダー様を比較検討しましたが、いくつかの重要なポイントを総合的に評価してサーバーワークスに決定しました。具体的には、技術力の高さと充実したサポート体制、AWS導入の豊富な実績、サービス内容と提供価値のバランスです。まず重要だったのはやはり技術力の高さで、それというのもCTIシステムは、私たちにとって基幹システムに次いで重要なシステムです。導入を絶対に成功させる必要がありました。しかしAWSソリューションの導入は今回が初めてです。サーバーワークスが、AWSプレミアティアサービスパートナーであり、かつAmazon Connect サービスデリバリーパートナーだという点は、非常に大きな信頼材料となりました」

さらに同社は、今後CTIシステムの機能強化を自社自身で図り、拡張していくことも見据えていました。そのためには社内にAWSやAmazon Connectのノウハウを蓄積していく必要があります。こうした観点からも、サーバーワークスの高い技術力や豊富な実績は、技術支援を受ける上での大きな安心感に繋がりました。

上原氏「導入後の運用保守面でも、サーバ―ワークスでは24時間365日の対応を提供するサポート体制が整っており、システム稼働後も安心して運用できる点も非常に魅力的でした」

Amazon Connectの導入プロジェクトは2024年3月にスタートし、同年6月にカットオーバーを迎えました。

サーバーワークスの高い技術力ときめ細かい対応力を高く評価、今後は生成AIを活用して、文字起こししたテキストの精度向上を図る

Amazon Connectの稼働開始から、現時点で約3か月が経過していますが、沖縄債権回収サービスでは既に多くの効果を実感していると言います。

この点について、おきなわC&Cグループの持株会社で、沖縄債権回収サービスを含むグループ企業全体の情報システムを統括するおきなわC&Cホールディングスの情報システム室 室長 上江洲篤史氏は、コスト削減効果を強調します。

上江洲氏「導入検討時の話としても出ましたが、やはり運用コストが半分以下になるという点は、非常にインパクトが大きかったですね。さらにこのコストの範囲内で、できることも増える。上原から相談を受けて役員会に提案しましたが、すぐに導入が決定しました。導入してまだ3か月ですが、これから1年、2年と経てば、トータルのコスト削減効果はさらに大きくなると思います」

また沖縄債権回収サービスでは、導入プロジェクトを通してサーバーワークスの技術支援を受け、Amazon Connectの知見を蓄積したことで、オペレーターの要望を受けてのカスタマイズも社内で対応することが可能になりました。外部委託時に発生するシステム開発コストも一切不要です。

上原氏「サーバーワークスの営業ご担当者は、とても親身になって私たちの要望をヒアリングしてくださり、こちらからの質問に対しても分かりやすく説明してくださいました。またカットオーバーの直前には、Amazon Connectの細かな調整や確認作業が必要でしたが、エンジニアチームの皆様が迅速かつ的確に対応してくださったおかげで、スムーズに進めることができました。高い技術力だけでなく、専門的な内容を平易に伝えてくださるコミュニケーション力は、とても印象に残っています」

上江洲氏も、0120番号(フリーダイヤル)の移管手続きにおけるサーバーワークスのきめ細かい対応を評価します。

上江洲氏「今まで利用していた0120番号をAmazon Connectに引き継ぐことにしたのですが、その移管手続きには、AWSおよび通信キャリアとの調整が必要です。このフェーズにサーバーワークスは直接関係しないのですが、手続きの進捗状況を随時、報告してくださいました。おかげで当初のスケジュール内でプロジェクトを完遂することができたと思います」

一方、サーバーワークス側の営業担当として商談を進めたアプリケーションサービス部 営業課の中嶋麻衣子は、沖縄債権回収サービスが既に高い技術力を持っているユーザ企業様という認識の上で、提案内容を考えたと話します。

中嶋「沖縄債権回収サービス様は、基本的にシステム開発案件を内製化されている技術力を持ったお客様です。なので私たちとしては、Amazon Connect ミニマムスタートプランという必要最小限のAmazon Connect環境をご提供するパッケージプランをご提示し、プラスして2時間の管理者向け説明会や技術支援を行うオプションサービスをご提案するという形を取らせていただきました。Amazon ConnectはAWSの中でも比較的新しいサービスなので、今回オプションサービスもご採用いただき、プロジェクトに伴走させていただいたことも、さらなるご支援に繋がったのではないかと思います」

またエンジニアとして技術支援を担当したプリケーションサービス部 ディベロップメントサービス2課の稲垣知花は、プロジェクトを進める上で強く意識した点として、きめ細かく対応させていただいたことを挙げます。

稲垣「基本的なコミュニケーションは、チャットによるテキストベースでのやり取りなのですが、やはり文字だけでは内容が伝わりにくかったり、認識に齟齬が出たりすることがありました。その際にはWeb会議を実施し、例えば実際の開発画面を見ながら、不具合を解消するというサポートをさせていただきました。お客様の状況に応じて臨機応変に対応させていただくという点は、強く意識していたポイントです」

現在沖縄債権回収サービスでは、Amazon Connectと基幹システムを連携して、架電結果を自動連携する機能やオートコール機能の開発に取り組んでいます。

上江洲氏「今後グループ全体として、生成AIの活用を推進していきます。沖縄債権回収サービスのCTIシステムについて言えば、今回Amazon Connectの導入で通話内容の文字起こしは実現しましたが、そのテキストに外部の生成AIを適用することで、誤字脱字のチェックや、あの、その、といったフィラーの除去、さらには要約を行いたいと考えています。それが生産性のさらなる向上にも繋がります。今後もサーバーワークスには、きめ細かい支援をお願いしたいと思います」

上原氏「今後、さらなる機能拡充やデータ活用が進むことで、オペレーターの業務効率やお客様対応の品質はさらに向上すると考えています。例えば生成AIの利用による文字起こし精度が向上すれば、業務の効率化が進み、結果的にサービス品質の向上や顧客分析にも役立ち、より明確な定量的効果を得ることができると思います。これからもサーバーワークスには引き続き、様々な場面での技術支援や情報提供を期待しています」

※ この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています。

担当プロジェクトメンバー

  • アプリケーションサービス部ディベロップメントサービス2課 稲垣 知花

    ディベロップメントサービス2課で Amazon Connectのパッケージサービス提供や、Connectと外部システムの連携含む開発案件にて、顧客折衝をメインに担当しています。
    好きな食べ物はお寿司とおにぎりです。
    最近は、自然に囲まれた場所でのアーシングにはまっています。コーディングをもっと勉強したいです。

  • アプリケーションサービス部営業課 課長 中嶋 麻衣子

    2010年からサーバーワークスに所属しており、一貫してAWS周辺の営業をやっています。
    現在はデータ分析基盤やIoTプラットフォームの構築、Amazon Connect の導入やIVR自動化の構築等々をメインにご提案しています。
    趣味は三線演奏、ゴルフ、プロ野球観戦で、もっぱらオンシーズンは神宮球場に出没しています。

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