AWSの先進的なサービスとサーバーワークスの支援により実現、柔軟なインフラ構成と高度なセキュリティ、インフラの運用効率化とコストの最適化
創業から111年を迎える輸入車業界のパイオニアである株式会社ヤナセ。同社は2025年末に迫ったデータセンター(DC)の契約満了を機に、インフラ更改プロジェクトを立ち上げ、アマゾン ウェブ サービス(AWS)の採用を決定。サーバーワークスの支援を通じて、20カ月間で約70台のサーバーをAWSに移行しました。AWSの先進的なサービスとサーバーワークスの支援により、柔軟なインフラ構成と高度なセキュリティを実現するとともに、インフラ運用の効率化とコストの最適化を実現しています。
事例のポイント
Before
お客様の課題
- DCの契約満了に伴うITインフラの再構築
- 柔軟かつ最適化されたインフラ基盤の構築・運用
- 将来を見据えた運用基盤の高度化と可視化、ITコストの最適化
After
課題解決の成果
- 約70台のサーバーをスケジュール通りにAWSへ移行
- 柔軟性とセキュリティ向上を実現しながら、5年間の総コストを抑制
- 伊藤忠グループの高度な情報セキュリティ基準への準拠
- AWS活用によるインフラ運用およびコストの最適化
導入サービス
Index
インフラ運用の効率化とコストの最適化に向けてDC契約満了を機にクラウド移行を決断
輸入車の新車・中古車販売を中核に、アフターサービス、保険など多岐にわたる事業を展開するヤナセ。同社における次期ITインフラの構築は、長年利用してきたDCの契約満了がきっかけでした。これまではDC事業者に運用業務を委託し、5年ごとにサーバー更改を重ねてきましたが、2025年末の契約満了を機により柔軟かつ最適化されたITインフラの構築を目指し、クラウドサービスへの移行を決断しました。情報システム部 部長の田淵仁彦氏は、次のように話します。
「ITインフラを取り巻くセキュリティ要件が高度化する中、常に進化するクラウドのセキュリティには魅力を感じていました。あわせて5年に1度のサーバー更改から脱却し、ソフトウェアのライフサイクルに柔軟に対応しながら、インフラ運用とコストの最適化を目指すことにしました」
情報システム部 部長 IT企画室 室長
田淵 仁彦 氏
新たなクラウドサービスには、Oracle DBのライセンス対応や市場シェアの高さなどを考慮してAWSを採用。移行や運用監視、コスト最適化などに関する複数ベンダーの提案を比較した中から、サーバーワークスに支援を依頼しました。選定の理由は、AWSの豊富な導入実績やAWS認定パートナーとしての信頼性に加えて、伴走型支援の姿勢にありました。情報システム部 運用統括二課 課長の小林貴規氏は次のように話します。
「これまではDC事業者1社にインフラ運用をフルマネジメントで任せてきたため、“ここまでしか対応できません”とサービスレベルが下がるベンダーでは厳しいと感じていました。従来の運用スタイルを維持しつつ、多くのサーバーのAWS移行という要件がある中で、サーバーワークスの伴走型の提案を高く評価しました」
情報システム部 運用統括二課 課長
小林 貴規 氏
膨大な通信要件を洗い出し 厳格なセキュリティ基準に対応
2024年6月にキックオフしたプロジェクトでは、約160台のサーバーのうちクラウド化が可能な約70台を2026年1月までにAWSへ移行することを目標に掲げました。初期段階のAWS環境の設計・構築においては、AWS Organizationsによる統合管理基盤を導入し、運用監視の仕組みも整備しました。
さらにAWS Direct Connectによるオンプレミス環境との接続、セキュリティなどの共通基盤の整備に続いて、アプリケーション基盤の構築へと進んでいきました。アプリケーション基盤は、ALB、Amazon EC2、Amazon RDSによる3層構造とし、インターネットとの接続にはAWS WAFを適用してセキュリティを確保しています。
アプリケーションの移行は、2025年10月から段階的に実施。業務への影響を最小限に抑えるため、疎結合のシステムから先行し、年末年始の休暇期間を利用して、最後まで停止できなかったシステムの切り替えを完了しました。情報システム部 運用統括二課の松本大輝氏は次のように話します。
「ブランドや拠点ごとに営業日が異なる当社では、全社的にシステムを停止できるタイミングは年始しかありません。そのため、年始で切り替えるシステムを最後に残し、それ以外は順次移行していく計画を立てました」
情報システム部 運用統括二課
松本 大輝 氏
約70台のサーバー移行でポイントになったのが、システム間の通信要件の洗い出しです。複数のアプリケーションが密に連携している既存システムをAWSに移行するにあたり、ログ解析などを行いながらすべての通信要件を整理し、必要な通信のみを許可するように厳密に定義していきました。この取り組みについて、情報システム部 運用統括二課の林智彦氏は次のように説明します。
「当社は、伊藤忠グループの掲げる高度なセキュリティ基準への準拠を標榜しており、今回のプロジェクトはセキュリティ基準を引き上げる絶好の機会でした。その一方通信制限を厳しくしたことで、開発・テスト工程では、実際の利用状況に合わせた通信ルールの追加や見直しが多数発生しましたが、関係者と調整しながら対応を進めることができました。」
情報システム部 運用統括二課
林 智彦 氏
さまざまな難題に直面したプロジェクトでしたが、迅速かつ的確な対応で乗り越え、20カ月でAWS移行を完了しました。この間のサーバーワークスの支援について、田淵氏は「最後まで責任を持って伴走する姿勢」を高く評価します。
「大規模なプロジェクトは、“最後まで責任を持って伴走してくれるパートナー”と一緒に取り組まなければうまくいきません。その点において、一緒に悩み、解決してくれるサーバーワークスの姿勢には助けられました」
また、DC事業者1社にインフラ運用を委託してきたヤナセにとって、サーバーワークスが加わったマルチベンダー体制で臨んだプロジェクトも初めての経験でした。
「ベンダー間だけでなく、事業部門との調整も発生する中で、サーバーワークスにはスケジュールや要件の調整にも柔軟に対応いただきました」(小林氏)
柔軟かつ最適化されたITインフラを実現。5年間の総コストもオンプレミスより削減
AWS移行から約半年が経過した現在、ヤナセの新たなインフラ基盤は安定稼働を続けています。運用保守はサーバーワークスが24時間365日体制で監視を行いながら、継続的な最適化に取り組んでいます。
「安定稼働に加えて、サーバーワークスは新たな要件に対しても解像度の高い情報をスピーディーに提供いただけるため、非常に心強いです」(松本氏)
AWS移行によって、オンプレミス環境では把握できなかった情報も可視化できるようになりました。林氏は「今後、パフォーマンス分析や障害解析も、自社内でより迅速に行えるようになります」と期待を口にします。
現状におけるAWS移行の成果としては、まずコスト削減が挙げられます。インフラの5年間の総コストは、オンプレミス時代よりも削減できる見通しが立っています。また、伊藤忠グループの高度な情報セキュリティ基準への準拠が実現し、セキュリティレベルも大きく向上しています。
将来的な「フルクラウド化」を目指しオンプレミス環境の移行を加速
ヤナセでは、今後もオンプレミスシステムの更新にあわせてAWSへの移行を加速し、将来的にはフルクラウド化を目指しています。
「現時点でAWSに移行できたのは全サーバーの約半分です。DCで稼働する残りのサーバーも段階的にクラウド化を進めていきます。並行して既存のAWS環境の運用やコストの最適化を進めていきますので、サーバーワークスには引き続き伴走型の支援を期待しています」(田淵氏)
5年ごとのサーバー更改から脱却し、継続的に進化するインフラ基盤へとシフトしたヤナセ。クラウド活用に向けた同社の取り組みは、サーバーワークスとのパートナーシップの中で今後ますます本格化していきます。
株式会社ヤナセ様
1915年に梁瀬商会として創業し、ビュイック車、キャデラック車の輸入販売を開始。以来、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、BMWなど取り扱い車種を拡大。2015年の創業100周年を機に企業理念を「最上質な商品・サービス・技術を、感謝の心を込めて提供し、“夢”と“感動”あふれる『クルマのある人生』を創ります。」に定め、現在はクルマに関する総合企業として新車・中古車販売、アフターセールス、金融保険などの事業を展開する。
お話を伺った方
- 田淵 仁彦 氏
- 株式会社ヤナセ 情報システム部 部長 IT企画室 室長
- 小林 貴規 氏
- 株式会社ヤナセ 情報システム部 運用統括二課 課長
- 林 智彦 氏
- 株式会社ヤナセ 情報システム部 運用統括二課
- 松本 大輝 氏
- 株式会社ヤナセ 情報システム部 運用統括二課
※ この事例に記述した数字・事実・役職や所属はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています。
担当プロジェクトメンバー
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クロスインダストリー第1本部 ソリューションセールス課 土屋 雄多
前職で2011年のAWS東京Region稼働時に小売基幹システムのLiftを手掛ける。クラウドの可能性を感じ約17年間務めたシステムコンサルティング会社から2014年よりサーバーワークスに入社。
エンタープライズ企業へのAWS導入提案、企画、構築~運用、CCoE組織組成、DX推進を多く手掛ける。ファミペイなど大規模案件ではPMOとしてプロジェクト全体の推進にも従事。
流通小売業、金融業、製造業、医療などの業種業界の経験も豊富。また、メインフレーム>オープンシステム>インターネット>クラウドまでITの変遷を渡り歩いている -
クロスインダストリー第1本部 ソリューションアーキテクト1課 福井 正和
メインフレームやパソコン通信の時代から、クラサバ、Webシステム開発、ミッションクリティカルな大規模プロジェクトのPMなど、長年IT業界の最前線で多様な経験を積んできました。
2022年にサーバーワークスへ入社後は、これまでに培った豊富な知見を活かし、クラウドを通じてお客様のビジネス成功を支える業務に邁進しています。
50歳からサーフィンを始めるなどアクティブな一面もあり、仕事も趣味も全力で楽しみながら日々を過ごしています。 -
クロスインダストリー第1本部 クラウドリライアビリティ1課 芦田 眞一
オンプレからAWSまで多数のシステム運用保守の経験があり、マネージャーとして適切なメンバーをアサインしながら 今までの知見を活かし、本番リリースに向けた運用体制準備に取り組みました。
これからも良いパートナーシップを維持できる様に努力していきます。 -
クロスインダストリー第1本部 クラウドリライアビリティ1課 田原 宏樹
大手SIer、外資系コンサルティングファームを経て、2024年にサーバーワークスへ入社。オンプレミスからクラウドまで、幅広いITインフラの構築・運用支援に携わる。現在はSREの考え方を取り入れ、お客様のシステムの安定稼働を支援。
好きな食べ物:みかん -
クロスインダストリー第1本部 倉田 淳
長年のIT企業での経験を活かし、クラウド黎明期から一貫して事業を推進してきました。
前職では大手通信会社のICT専門企業でクラウド部門の責任者として、ソリューションの企画から開発、セールスまで幅広く担当。
2022年11月にサーバーワークスへ入社後は、エンタープライズ企業を支援する部門の責任者として、製造・販売部門が一体となった組織を率い、お客様に寄り添いDXを伴走支援を行っています。
選ばれる3つの理由
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Reason 01
圧倒的な実績数による
提案力とスピード- 導入実績
- 1570 社
- 案件実績
- 31700 件
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Reason 02
AWS認定の最上位
パートナーとしての技術力
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Reason 03
いち早くAWS専業に
取り組んだ歴史